第五章 酸と塩基         (86回〜92回)

第五章 酸と塩基


86回 12月 8日 消えるマーカーはなぜ消えるか

今日はそのイントロと言うことで、テーマは「消えるマーカーはなぜ消える
か」です。

昨日、渋谷の東急ハンズに行ったところ、書いた字が消えたり浮き出たりする
変なペンを見つけたので思わず買ってきてしまいました。そして今日、いきな
りの授業です。

 「ここに、よくテスト勉強に使うチェックペンがある。このペンで印をして
この緑色のシートをかぶせるとほら印の下に書いてある文字が見えなくなるだ
ろ。そして、消せるペンでこのちぇっくしたところをなぞるとこのペンの色が
消えてしまうんだ。これってなぜだろうか」
「この消せるペンってもしかすると消す力が大きいのかな。でも普通のマジッ
クで書いた文字は消せないんだよね」

「ところで、このチェックペンで書いた文字、消せるペン以外では消えないの
かな」
「ここにトイレ用洗剤(酸性)があるんだ。これを垂らすとあら消えてしまっ
た。これはどういうことだろう」
「ところでこのチェックペンてどんな紙にも書けるのかなあ」
「ここに感熱紙がある。ここにも書いてみよう」
「あれかけない」
「実は、このチェックペンのインクってアルカリ性で反応する色素が入ってい
るんだ」
「そして、この消すペンは酸性のペンなんだ」
 ここで酸にはアルカリの性質を打ち消すと言うことを説明
 感熱紙について説明


 自然に色が消えるペンについて説明。
 洋紙は酸性紙と言う説明

まとめ
 酸とアルカリというのはいろんなところで利用されている
 酸とアルカリは互いに相手を打ち消す働きを持っている
 紙の構造について

おわり

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87回 12月10日 イナワラから紙を作る

「イナワラから紙づくり」
 前回の授業で「消えるマーカーはなぜ消えるか」でわら半紙は製紙の過程で
亜硫酸が残留してしまうため酸性紙になるんだ。と言う話をしたのでそれを受
けて、今回は製紙を行うことにしました。

 材料は イナワラ

生徒の中にはイナワラを見るのが初めてという子もいた。(これは意外。)
また、紙すきを小学校とかでやったことがあるという子もいたがまさかイナワ
ラから作るとは思わなかったでしょう。

今回の実験(作業?)は、1時間の授業でぎりぎりの内容なので注意事項を話
してからすぐに始めた。

注意事項;水酸化ナトリウムはタンパク質を溶かすので絶対にふれないこと。
     アルカリの水溶液を熱したときに発生する煙は毒なのですわないこ
     と。(ここで、実験を座ってやろうなんて思ったら水酸化ナトリウ
     ムは空気より重いから危険だぞ。コンタクトレンズとかしているや
     つは気をつけろよ。と言ったら生徒はびびっていた。)

300mlビーカーに水酸化ナトリウム3g(粒状14粒)を入れ(ここで潮
解に注意)、熱湯で溶かす。(ここがポイント。水酸化ナトリウムの溶解度を
上げるためにはじめに熱湯を使いました)

500mlビーカーに2cmぐらいに裁断したイナワラ15g(すでにこちら
で準備しておきました)を入れる。

水酸化ナトリウム水溶液を500mlビーカーに入れ5〜10分バーナーで強
熱し、ガラス棒で混ぜ合わせながらイナワラを柔らかくする。
(このとき、生徒は「いいダシがとれた。」とか「この液からどう紙が出来る
の」とか聞いてくる。そうです。せいとはこの茶褐色の液を使うと思っている
らしい。さらにこのときのにおいをいやがるので寒くても換気をしました)

強熱している間に、さらし粉4gをはかりとり、300mlビーカーに入れて
おく。

イナワラの入った水溶液をざるにあけ、流水ですすぐ。
(このとき、「えっこの液捨てちゃうの」と言う生徒が出てきた。繊維を使う
とあれほど言ったのに。)

ここで洗う作業で水酸化ナトリウムを怖がりよく洗わない班が多く出た。こち
らが手助けすると、いつも強がっている子が「先生、手大丈夫かよ」と言って
きた。「先生は鍛えているから大丈夫なんだ」(ってアルカリで何を鍛えてい
るのやら???)生徒の驚く顔がおもしろかった。イナワラをぬめりがなくな
るまで(2分)

洗っている最中にさらし粉の入ったビーカーに熱湯300ml入れ、さらし粉
を攪拌する。ここまででトータル20分

500mlビーカーにイナワラを入れ、さらし粉溶液(懸濁液)を入れ、イナ
ワラの全体が白くなるまで加熱(5分から10分)
このとき、生徒はプールのにおいだ。と言うので、これは次亜塩素で塩素と同
じように漂白や殺菌をするんだと説明「製紙はこういう漂白作用とか危険な薬
品とか使って水を多く使うんだ。だから紙は大事に使おうね。」と環境問題に
も触れる。

白くなったら、再びざるにあけ、洗い、黒い部分を取り除く。
そして、500mlのみ図を加えて、ミキサーに30秒ぐらいかける(リンゴ
ジュースのちょっと手前状態がいい)
ここで、あまり長くやると出来ないと注意。ミキサーをかけている間に他の器
具は片付けておく。

細かくした繊維をパッドにあけ、1リットルの水を加える
(ここで15分の残り時間があれば紙すきが出来る)

紙すきのポイント
 1 今回の方法でははがきサイズは3枚が限度。(一人1枚で4人の班だと
    一人が出来なくて悔しい思いをさせてしまった)
 2 極意・・・穴埋め(すいた紙に穴があいたときうまくその穴を塞ぐ)
 3 さらし布をおる
  (作る紙を四角くするためにさらし布を四角くおって包みました。そして
   両手でおさえて水を絞ってアイロンがけへ)
 4 アイロンがけよりもまずすくことから。アイロンがけは時間がかかりま
   す。それに台数があまりなかったのでアイロンがけは後回しにして全員
   にまずすかせました
 5 アイロンがけできなかったらさらしに包んだまま窓際で干す。
   (自分のがわかるようにラベルで印をして窓際へ)
そして、後かたづけをさせて終了。(ほぼ時間内)

結構、あわただしい実験でした。実験の流れを把握していて班の中で自分が何
をしなければ行けないのかがわからないとやれない実験なので今回はみんなよ
く動いてくれたと思います。

次の時間で「紙どうなったかな」と興味を持って窓際に行ってくれたのはなか
なか効果ある授業だったと思いました。

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88回 12月15日 乳酸のはたらき

 今日は、次回「ヨーグルトを作る」をしようと思っているのでその準備とし
て乳酸の話をしました。

まず、ヨーグルトはなぜ出来る から
生徒は「ビフィズス菌」と答えたが、この菌が「乳酸菌」という仲間の一種だ
とは知らなかったらしい。そこで、虫歯を起こすのもニキビになるのも食べ物
が腐るのもこの乳酸菌によるものと説明

さらに、乳酸菌は無酸素で乳酸を作ることが出来ると言うことで去年の生物の
時の「嫌気呼吸」の復習も行う(「これ、1年の学年末に出たんだよなあ」と
言ったら、「なんで去年、先生が生物教えていないのに知ってるの?」とか言
うつっこみが欲しかったなあ。残念??私はなんでも知っている。)

乳酸菌が乳酸発酵により乳酸菌が出来る。
ではこの乳酸ってどんな形をしているのだろう。
というわけで、ここで乳酸の構造式を書く。
「乳酸って炭素が3つ、水素が6つ、酸素が3つあるんだけど、C3H6O3
とかいたらどんな性質かわからないだろ。だから、こうやって性質がわかるよ
うに書いたのを構造式っていうんだ」
「ここでこのCOOHと書いてあるのがくせ者でこれをカルボン酸って言うん
だ」

「ところで、話は変わるがここに、食塩があるけどこれって電気が流れたっ
け」
と食塩粉末を取り出す。

「いやあ粉末じゃ流れないみたいだから今度は融かしてみよう」
と「授業がいきるときめき実験」にある方法で食塩を融解し電灯を光らす。
さらに純水に簡易テスターを入れ、徐々に食塩を入れ電灯を光らす(演示)

「どうだ。これは復習だが、こういう風に熱を加えたり水の中に入れたりする
とイオンが自由に動き回るから電気が流れるんだ。こういう風にイオンにわか
れる物質はイオン結合によって結びついていて、そのイオンは金属と非金属の
元素の組み合わせなんだ」

「では、乳酸の場合どうだろう。この物質、すべて非金属から出来ているな
あ。それでは、乳酸だけで電気は流れるんだろうか」

「実は流れないんだ。
 しかし、水の中に入れると驚いちゃうよ。
 水、つまり H2Oと乳酸が反応するとこの水ってやつが悪で乳酸の持って
 いる水素をかつあげしてしまうんだ。しかしな、化学では水が水素を奪った
 とは言わないで、乳酸が水素イオンを与えた。とか言うんだ。やっぱり、
 乳酸は水素イオンを奪われたとか言うとかつあげした水の仕返しでもあうか
 らじゃないか(笑)
  こういう風に水と反応して水素イオンを与えてしまう物質のことを「酸」
と言うんだ。そして、水に溶けた性質がどうなっているのかを液性と言って、
酸が溶けたときの液性を酸性って言うんだ。酸性の液ではイオンにわかれるた
め、電気は流れるんだ。つまり酸は電解質なんだよ」

では、この乳酸も酸の性質(電気伝導性)を示すのか

「そこで実験してみよう」
生徒実験
試験管に乳酸を2mlほどとり、簡易テスターを入れる。→電気は流れない。

蒸留水を試験管に加えていくと電流が流れてきて、電極から泡が出てきた。
生徒はこの泡を気になっていたので「水素」であることを提示。(実験は5分
で終了)

前回、イナワラから紙づくりをやっているせいかあっという間に実験は終わっ
てしまった。(早いです)
実験の速さは鍛えれば速くなるものだ。と思いました。
生徒は乳酸が粘性が結構あり、においもあまりしないので驚いていました。

そして今回、試験管に採取するのを、試薬瓶から直接はかるというのをさせま
した。もちろん、ラベルのぶぶんをもって・・・とか指導しました。

次回はヨーグルトづくりです。

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89回 12月16日 ヨーグルト作り

 今日は ヨーグルトづくりの報告です。
一日目
まず、今回の実験はいつもの食べ物関係の実験と異なり製作してからできあが
るまで1日かかると言うことで衛生面に気をつけるように強調した。
 
この実験は、乳酸が電離することによって水素イオンを放出すると言うこと
水素イオンが牛乳のコロイド(親水コロイド)と反応して塩析を起こすこと
牛乳は沸騰しにくい(沸点上昇)
乳酸発酵によって、雑菌の繁殖が抑えられる。
加熱殺菌(パスツーリゼーション)
など、今までの復習を込めてたくさんのことを含んでいます。

 方法は三省堂の生物1Aの教科書「微生物の利用」から

300mlビーカーに牛乳200mlをビーカー目盛りでとり、沸騰するまで
混ぜながら加熱。(10分 80度付近で 泡立つので火を止める)

沸騰したら、火を止めひたすらかき混ぜながら50度付近まで下がるのを待
つ。(20分)

ふた付きコップにヨーグルトを20gはかりとる。その中に50度付近まで下
がった牛乳を入れ、ふたをする。

50度付近に調節した恒温器の中で5時間入れる。

冷蔵庫で冷やす。

二日目
青色リトマス紙と赤色リトマス紙で液性を確認する。
酸味を確認するために食べる。

授業が終わって
実験自体は単純なので滞りなく行うことが出来た。ただ、沸騰してから冷える
までの時間が思ったよりかかってしまい、困ってしまった。
 出来たヨーグルトは酸味がきつすぎて食べられないという子が出てしまっ
た。砂糖は必要かもしれない。

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90回 12月17日 ヨーグルトから酸を学ぶ・硝化綿づくり

 ヨーグルトを作るの二日目はただ食べるだけ。
というのではあまりにも味気ないので今回は
もうすぐクリスマス。クリスマスを驚かそう・・・で硝化綿の製作です。

方法は 宮田光男編 「化学が好きになる実験」P57 裳華房 から

 硫酸と硝酸という二つの酸の働き
 硝酸に硫酸を加える。(硫酸の脱水性の注意)
 硝化セルロースの構造
 試薬瓶から薬品を取り出すときの試薬瓶の持ち方
 ドラフトについて
 エタノールをもちいて乾燥

硝化綿はお遊び的要素が強いですが、危険な試薬に対する対処の仕方を身につ
ける意味では効果的だったと思います。

授業が終わって
 日に日に生徒の手つきがよくなっていくのを見ていてうれしいです。硫酸を
安全に使えればこれから実験の幅が広がっていくような気がします。


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91回 12月19日 こんにゃくづくり

今日は「こんにゃくづくり」の報告です。

導入:「今日は、こんにゃくを作りたいと思います。こんにゃくは、グルコマ
ンナンっていうデンプンと同じようなのりの仲間を使うんだ。このグルコマン
ナン、粒子が大きいからコロイド、しかも親水コロイドなので、電解質を入れ
たら沈殿するんだよね」
 塩析の復習
「以前、同じように牛乳を塩析させてヨーグルトを作ったときには酸を用いた
だろ。今日は酸の性質を打ち消す塩基を使っても塩析が出来ることを確かめよ
う」
「こんにゃくには 灰汁 と呼ばれている液をいれるんだ。さて、この灰汁っ
て読めるかな」
 はいじる でも はいじゅう でも かいじゅう でもないよ。あくってよ
むんだよ。
「植物の灰って塩基なんだ。この塩基が水に溶けると電離して溶液がアルカリ
性になる。今日は自然の灰汁は使わず水酸化カルシウムを使おうと思う。」

ここで、水酸化カルシウムの電離式を書き、水酸化カルシウムは2価の塩基で
あることを説明する。

発展:こんにゃくづくり
今日は、東急ハンズで購入してきた「こんにゃくの素」(製粉50g二つ入り
 570円)を使いました。(群馬産)

300mlビーカーにこんにゃくの素3gをはかりとり、70度の熱湯をビー
カーの目盛りで100ml入れて箸でかき混ぜ溶かす。溶けない場合は加熱
し、薄い黄緑色の透明なノリにする。

180mlも水に3gの水酸化カルシウム(こんにゃくの素に添付されていた
ものを使用)を溶かした液をかき混ぜ、懸濁させてそこから目盛り付き試験管
で18mlとる。

60度ぐらいまで冷やしたこんにゃくのノリをかき混ぜながら灰汁を入れ、さ
らに30秒ほどよくかき混ぜる。ここで、箸が黒くなっていることを確認する
「塩基には このように箸を黒くする作用があるんだ。」
(ここでは固まらない)

ここで、10分ほどおく。
その間にいくつかの塩基物質について電離したときにそれぞれ何価になるのか
を考えてみる。
500mlビーカーに水300ml入れ、加熱し熱湯を作る。

沸騰している水の中に、どろっとしたこんにゃくのノリを入れる。
そのまま加熱し灰汁を取る。

紙皿に わさび醤油を用意する。
灰汁が抜け、こんにゃくがかたくなったら食べる。見た目は悪いけどうま
い!!

授業が終わって
食べ物の実験は本当いいです。材料を入手するのは大変ですがそれ以上の効果
がありますから。
 この実験は本によっては4時間ぐらいかかるものですが、形を気にしなけれ
ば一時間以内(30分)に出来ると言うこと、単純で成功率はほぼ100%と
いうのはいいです。
 「ヨーグルトと組み合わせて酸も塩基も電解質、親水コロイドに入れると塩
析を起こすを食べて感じる」
と言う感じです。
 生徒の中には「食べ物ばかりで食品科学みたいだ。」という感想を持った子
もいました。(私は大学で食品化学を専攻してましたからついそんな感じに
なってしまったのかもしれない)

 ここで、いくつか感じたことです。
1 こんにゃくの粉は水から溶かしてはいけない。
 本には、70度の熱湯に粉を少しずつかき混ぜながら行うとありました。こ
の場合、水をわかすビーカーとこんにゃく粉をはかりとる入れ物が別に必要で
す。衛生的にも器具を多く使うのは考え物なので簡素化しようと粉を水にい
れ、加熱してみる、と言うことを試みました。その結果、こんにゃくは黒くな
り、固まらなくなってしまいました。どうやら、熱湯に入れるにはわけがある
らしい。また、熱湯を作るというのも時間がかかるのでそれを省略する上でも
こちらがわで熱湯を用意しておいた方がいいかもしれない。

2 待ち時間が結構ある。はじめに灰汁を入れてから放置したり、灰汁抜きを
したりするとき変化があまりありません。そこで、価数を考える作業をさせま
した。

3 この実験は冬は効果的。
 できたこんにゃくはおでんのこんにゃくのようでおいしいです。夏におでん
は似合わないから冬にやるのがいいです。
 灰汁抜きの時、夏休み前に作ったスライムを思い出した生徒が何人かいまし
た。スライムもこんにゃくも高分子が網目構造をとったゲルだと言うことを感
覚的にわかってもらえればいいです。
 夏休み前は「スライム」、冬休み前は「こんにゃく」と言う組み合わせは相
乗効果があります。

4 かき混ぜるのに箸を使う。黒くなる
塩基は植物を分解する。これは、「イナワラから紙づくり」をした生徒だから
こそ実感できることだと思います。このかき混ぜるのにガラス棒や金属スプー
ンは使いませんでした。
 出来るゲルはかたくはないですが、ガラス棒がおれると困ります。(水酸化
カルシウムが強塩基だから腐食してもこる。)金属は万が一、溶けだしてしま
うとまずいですからね。

5 灰汁抜きの時、こんにゃくは熱湯に沈む。
このとき、熱湯に浮かんでしまうのは灰汁との反応がうまくいっていないこと
があり、失敗する可能性があります。今回、ひと班、そういうことがありまし
たが灰汁抜きを続けていったらうまくいきました。

6 わさび醤油は必須アイテム
こんにゃくは無味に近いので味を引き立てるにはわさび醤油はかかせません。

7 ゲルいろいろ
今学期 思い出に残ったものを調査しました。その結果、
 CMCを使った 人工イクラ
 豆腐
 ヨーグルト
 こんにゃく
とゲル化実験が生徒の心を刺激したみたいです。

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92回 12月20日 せっけんからろうそく

「せっけんからろうそく」です。

導入:「もうすぐクリスマス、クリスマスと言えば1860年、イギリス・ロ
ンドンでファラデーという人がロウソクを使って実験したんだ。今日はファラ
デーに対抗してロウソクを化学してみよう」
「まず二本の火のついたろうそく、このロウソクの一方を吹き消し、そのとき
生じる煙にもう一方のロウソクを近づけると、ほら火がついた。これをクリス
マスのマジックとしてやると驚くよ」
原理の説明
「つづいて、回る蛇! とぐろを巻いた蛇に糸をつけ、ロウソクの上に置くと
あら不思議、蛇が回る」
原理の説明

続いて、1996年12月16日 放送のなんでも実験「作ってともそう メ
ルヘンロウソク」を見せて、「今日はここにあるようにセッケンからロウソク
を作ってみようと思う」

 生徒実験開始
方法は セッケンを下ろし金ですり下ろして、湯にとかし、食酢を加えてろ
過、ロウ分を再加熱して水を抜き、型に入れて冷やす。

当初、セッケンは四分の一 をすり下ろして使う予定でしたが、なぜか生徒は
大きいのを作る!と言って一個まるまるすり下ろして、湯に溶けないとかビー
カーが小さい、ろ過できない(漏斗で出来ない量だったのでざるを使った)、
時間が足りなくなるなど最後の最後までハプニング続きで大変でした。

しかし、楽しくできました。

この実験、塩基(せっけん)を打ち消す酸(食酢)の働きを知る実験でしたが
授業も最後と言うことでお遊び的要素が強くなってしまいました。

 マニュアルとしてプリントを配っておいたのですが、生徒が自主的に実験方
法を改良したり器具の片づけとか要領よくやったりしてくれるのでハプニング
が多くても何とかなりました。

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