エネルギー

エネルギー


28回 仕事とはなんだろうか

仕事ってなんだろう。

 よくみんなバイトとかやっているけど、あのバイトとこの物理で言う仕事は

ちょっと違うんだ。

 たとえば、ここで、10kgの米俵を持ち続けたら時給500円という仕事が

あったとしよう。

 生徒「そんな安いバイトやらないよ」

たとえばなんだ。これでもみんなが言っている仕事には変わりないよね。



しかし、物理で言う仕事は違うんだ。



発展:物理で言う仕事は 力*距離であらわされる量なんだ。

 つまり、力が働いていること、そしてその力の向きに動いていることが重要

なんだ。

 そこで、いくつか仕事をしているかどうか考えてみよう。



まず最初は大人と子供が一つの物体を押してx動いている図なんだけど、この

場合、どちらが大きな仕事をしているだろう。



これは、力の表し方を知らなければいけない。

力は、→であらわすんだけど、→の長さが大きさ、そして向きが力の方向を示し

ているんだ。この場合、子供の方が→が長いから子供の方が大きな仕事をしてい

るといえるんだ。



次にタンスを力Fで押している人、この人はどういう仕事をしているか、動いて

いないので仕事は0なんだ。



次に物体の上から押して右に動いている物体があったとしよう。この場合この人

は仕事をしているかな。上下方向に動いていないからもちろん0だね。



ではこの物体を左から右に力Fで押してたとしたら、そうFXになるんだ。

しかし、ここで右から左に力F2で押していたとしたらどうしよう。

そう、この人は、動く向きと逆向きの仕事をしている。つまりこれを「負の仕事」

というんだけど、-F2Xであらわすんだ。



このあと仕事の原理の話をして終わり

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29回 吹き矢
今日は、仕事と運動エネルギーという内容で ストロー吹き矢をやりました。 ストロー1本とストロー半分それぞれにマッチ棒を入れ、吹く。 吹いた距離が二倍のとき、飛ぶ距離は何倍になるか。 マッチの頭がストローに詰まるハプニングはありましたが、なんとか30分で 前半終了、5回の測定で平均1.41倍を叩き出しました。 つまり 仕事の距離は速さの二乗に比例する。 運動エネルギーを紹介して終了
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30回 位置エネルギーと運動エネルギーの関係
高さと速さの関係と言うことで次のような生徒実験を行いました。
1本200円で手に入るプラスチックレーン(カーテンレールは高額なのでこ れにしました)で、実験台の上に傾斜を作る。


その傾斜から5cm、10cm、15cm、20cmと5cm刻みの高さから

ビー玉を落下させ、実験台の下に落下させる。
実験台の下には記録用の紙とカーボン紙でビー玉が落下した点に跡がつくよう にする。
記録紙で5cmの時の水平飛距離長さを求める。 10,15cm、・・・の水平飛距離 を5cmの時の飛距離で割る。 その結果、高さの2倍(10cm)は、飛距離はルート2倍になるというよう に高さと飛距離の二乗は比例すると言うことを見つける。 まとめ 高さによって決まるエネルギーを位置エネルギー、運動している物体の持つエ ネルギーをあわせて力学的エネルギーと言う。 授業が終わって 速い班は45cm(9倍)の高さの時まで求め、飛距離が3倍になっている ことを導いていました。 実験室中コンコン言っている実験でした。

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31回 エネルギーの変換

力学的エネルギーから他のエネルギーに変換されると言う話です。



導入;ゼネコンを各班に渡して、何もものをつけないで回したときとプラグを

くっつけてショートしたときと比べてみよう。



ショートさせると重くなるね。その分、電気エネルギーは多くかかるんだ。だ

からショートは危険なんだ。



発展:次に豆電球を一つ接続しよう。ゆっくりまわしてね。(速く回して豆電

球を切る班続出)



この光覚えててね。



次に、この豆電球をもう一個直列につないでみよう。ハンドルが重くなった

ね。そして、豆電球は暗くなった。これを同じくらいの明るさにするにはゼネ

コンをたくさん回さなければならないね。たくさんの量の電気を流すと言うこ

とで直列にすると電流が多く必要なんだ。



次に豆電球を並列につないでみよう。今度はさらに重くなったね。しかし、1

個目の時と同じ回転にすると同じ様な明るさになるのがわかるね。これは今度

は同じように光らせるためには同じ様な電気の勢い、これを電圧と言うんだけ

ど、それが必要になるためなんだよ。



今、運動エネルギーを電気エネルギーに変える実験をしたけど、今度は運動エ

ネルギーを化学エネルギーに変える実験をしよう。



各班、100mlビーカーに0.1mol塩化銅水溶液を80mlビーカーの目盛りで

持っていって。



そして、赤いプラグ(プラス極)に炭素棒、白いプラグにシャーペンの芯をつ

けてみよう。



ここで、ゼネコンで回すと塩化銅が電気分解されて、シャーペンの芯に銅がつ

く仕組みなんだ。



では、ここで、1分間で誰が一番たくさんの銅を出せるか合戦をしてみよう。



この「限られた時間にどれだけの仕事が出来るか」というのを「仕事率」と言

うんだけど、誰が一番仕事率が高いか銅の出た量で調べよう。



ここで、ストップウォッチを各班に持たせて競争させる。析出した銅をろ紙の

上に載せ、秤量しその量を競う。



みんな一生懸命やったけど1分間必死にやっても出る銅はったたの0.3g(水

含む)程度、電気エネルギーで化学エネルギーを取り出すのは大変なんだ。



終わり


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32回 位置エネルギーから熱へ

導入:ここに部屋の中においておいた毛布と鉛の粒がある。どちらの方が温度

が高いかな。



実は両方とも21度、室温と同じなんだ。



温かい物質と冷たい物質をほおって置くと同じ温度になってしまうんだ。これ

を熱へ行こうと言うんだけど、この毛布も鉛も熱平衡で同じ温度になったの

さ。



発展;さて、前に高さを持った物体は下に落ちる能力を持つ、つまり位置エネ

ルギーを持つとやったけど今日はこの位置エネルギーを熱エネルギーにかえて

みようと思う。



さて、位置エネルギーは 9.8*質量*高さであらわされるんだ。(まだ重力加

速度は授業で出ていないのでここでは定数的扱いをした)これは、重くなれば

なるほどこのエネルギーは大きくなり、高くなればなるほど大きくなると言う

ことを示しているんだ。



いま、ここに、500gの鉛がある。この鉛を1mの高さに置くとその位置エ

ネルギーはどうなるかな。



このとき、500gは0.5kgと変換するんだ。



すると、9.8*0.5*1=4.9Jとなるね。この「J」というのはエネルギーの単位

でジュールと言うんだ。



この4.9Jをもった鉛を100回落とすと何度温度が上がるのだろう。



100回ということは4.9Jを100倍して490Jのエネルギーを鉛に加えたこ

とになる。



ここで、鉛1gを1度あげるのに必要なエネルギーは正確に計ったところ0.13

Jなんだ。と言うことは500gの鉛が1度あがると言うことは0.13*500=65J

必要になるってことはわかるよね。



そうすると、490Jすべてが熱エネルギーに代わったとしたら



490割る65で7.5度ぐらい温度が上がる計算なんだ。



では、実際やってみよう。



<生徒実験>

 鉛の粒500gをポリエチレンの袋(2重)に入れ、1m物差しで高さを測

り、100回落下させる。

 そのあと、ポリエチレンカップに袋ごと鉛を入れ、鉛の温度を測る。



さて何度あがったかな。だいたいの班が3度または5度あがった班も・・・



あれ?7度以上あがらなかったね。これはどういうことだろうか。

これは仕事を熱エネルギーに変換するときに熱の一部が逃げたか、床をへこま

すのに使ってしまったためじゃないかな。



(終わり)


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33回 熱の移動(1)〜熱伝導

導入;ここに、木、鉛、綿がある。さわると冷たく感じるのはどれだろう。



そう鉛だね。ではなぜ、鉛は冷たく感じるのだろう。どれも、部屋においてお

いたのだから室温と同じになっているはずだよね。だとしたら、同じ温度なの

になぜ、冷たさが違うのだろう。



発展:冷たく感じる。これは肌から熱が奪われたためだよね。

   熱が奪われると言うことは熱の伝わり方が大きかったんだ。この熱の伝

   わり方を熱伝導と言うんだ。



さて、この熱伝導、その度合いをあらわしたものを熱伝導率と言うんだけど、

これは温度によって変わるという性質があるんだ。



それはなぜか考えていこう。



まず、熱伝導は金属が大きいと言うことがわかるね。これが一つの鍵なんだ。



金属の構造を見るとプラスの電気を持った陽子の周りにマイナスの電気を持っ

た自由電子が動いている状態でいるんだ。



ここに熱がやってくるとしよう。



すると、この中の原子が揺り動かされ、次から次へと伝わって行くんだ。だか

ら、熱は伝わって行くんだよ。つまり、熱はこの原子の揺れの伝達が速いほ

ど、つまりリレーが速いほど速く伝わるわけさ。金属の場合、自由電子のおか

げでこのリレーが速くなっているんだ。



ところが金属でない物質になるとそうはいかない。この自由電子がないからな

かなか熱のリレーが出来ないんだ。だから熱伝導が小さいんだよ。



では、次の場合を考えてみよう。



80度の水ではやけどをするのに120度のサウナではやけどをしないのはな

ぜだろう。



これはこう考えられるんだ。水を考えてみると、液体の水と気体になってし

まった水では原子間の距離は気体ではいっそう離れてしまうだろ。だから、熱

が伝わりにくいんだよ。実際熱伝導率は100分の3までになってしまうんだか

ら。



ところで、清涼飲料水のほとんどは今アルミ缶だけど、お茶の缶ってスチール

缶だよね。これはどうしてだろう。



これも熱伝導に関係があってアルミよりスチールの方が熱伝導が小さいん

だ。だから冬場お茶を熱くするとき、アルミ缶では熱伝導が大きいから熱くて

とてももてなくなってしまうんだ。だからスチール缶なんだよ。



このほかにも、カップ麺の発泡スチロールとか紹介



ここで、熱伝導の実験をしてみよう。(残り15分)

<生徒実験>

太い銅線とアルミ先、細い導線にそれぞれ、5mm幅のロウソクを真ん中に通

す。



三脚の上に載せ、はじをバーナーで熱する。



太い銅線、アルミ線、細い銅線の順にロウが溶ける。



この実験からわかるように熱伝導は同じ金属では太い方が大きいと言うことがわかるね。

(終わり)



熱伝導と電気伝導は密接に関係があると言うことを示唆するように授業を進め

ました。


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34回 熱の移動(2)〜対流・熱放射

導入:ここに、空き缶の頭の部分を切って、放射状に広げて、風車のような形

にしたものがある。この空き缶のそこに糸をつけて、つるす。ただつるしただ

けだと、なんにも起こらないよね。



ところが、ここに、ガスコンロがあるんだけど、ここで火をつけて、上からつ

り下げると・・・



 くるくると回転しはじめる。



これはなぜだろう。



発展:これは、炎がポイントなんだ。この炎で空気を暖めると空気は軽くなっ

て上に行くんだ。これを上昇気流と言うんだけどこの上昇気流がこの風車に当

たって、廻るんだ。



上昇気流が起こると言ったけど、そんな見えないから信じがたいよね。そこで、

こんどはロウソクを使ってこの上昇気流を見てみよう。



部屋を暗幕で暗くする。ロウソクを一本ともす。



その後ろから3m離れたところからスライドプロジェクターで光を当てると

バックの白いスクリーンにロウソクの炎の陰(空気の流れ)がぼんやり移る。



ビデオカメラでズームアップしてテレビに映す。



ほら、ロウソクが燃えているところの上の方に空気がどんどん行っているのが

見えるね。こうやって、温かい物質は上へ上がって行くんだ。



温かい物質は上へ行く。そしたら、下の方は空気が薄くなってしまうよね。こ

りゃ困った。となるんだけど、本当はそうならないんだ。



ここに500mlビーカーにおがくずを入れたものがある。これをガスコンロ

で熱してみよう。



おがくずが熱せられてだんだん上昇していくのが見えるね。つまり、水もこう

やって温かくなると上昇しているんだ。しかしよく見るとただあがって行くだけではなく

て、下に行くおがくずもあるよね。



実は空気の流れも同じで上に暖かい空気が行くと上にあった空気がしたに下

がっていくという流れが出来るんだ。これを対流って言うんだよ。



この対流、物質なら、気体であろうが液体であろうが物質が自

由に動ければ出来るんだ。



さて、昨日の熱伝導、そして今やった対流、両方とも物質が熱を伝えているわ

けなんだけど、物質がないところでは熱は伝わらないんだろうか。



ここにラジオメーターと呼ばれるものがある。中に羽根車があって、その中は真空になっているんだ。普通おいて

おくと廻らないんだけど、ここに、白熱電球を近づけてみよう。



白熱電球は蛍光灯と違い熱くなる電球なんだけど、これを近づけると



あっ回った。



ふしぎだね。だって、熱を伝える物質がない(真空)のにこのラジオメーターは回って

いるんだよ。どうしてだろう。



実は熱を伝える方法として、もう一つ、熱放射と呼ばれる方法があるんだ。

これは真空中でも伝わる赤外線という電磁波が熱を伝える働きをしているん

だ。



どんな物質でも赤外線というのを出していて、その熱放射でも温められると言

うことがあるんだ。



この熱放射、黒いものはよく吸収しよく熱を出すんだけど、白いものは反射し

てよく熱を出さないなど色によって異なる性質を持つものなんだ。しかし、身

近で、熱を伝える働きとして実に重要な働きをしているんだ。



ここで温室効果の説明



魔法瓶の説明

 

(終わり)



授業が終わって

今日は大掃除のため5分短縮でした。そのためちょっとつらかったです。(生

徒が聞いていない中で授業をするのもつらいけど・・・)


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35回 比熱の測定

導入;一枚の写真から「海辺で風にとばされている帽子の写真」

 この帽子どこへ飛んでいくだろう。

  海風と陸風の話(10分)

発展:水爆の実験

 あらかじめ30分ほど加熱しておいたしんちゅうおもり100g4個を

 水200ml入っている300mlビーカーに一つずつ入れる。



生徒の歓喜の声



熱量保存の法則の説明(10分)



銅とアルミの比熱の測定

 銅、アルミそれぞれ100gのおもりを200mlビーカーに入れ、煮る。

沸騰してきて(97度)、何分かたったらおもりをメスシリンダーで

100mlはかりとってある発泡スチロールカップに入れる。

 水の温度上昇から比熱の式をたて、比熱を求める。(30分)

(終わり)



授業が終わって

 今回行ったクラスは理系クラスなので比熱の計算はすぐに飲み込めたらしく

やりやすかった。しかし、他のクラスで同様にやると時間が足りなくなると予

想されるので最初の「陸風、海風」を導入に持ってこない方がいいように思わ

れる。いきなり水爆の実験で導入がいいと思う。



結構ぎりぎりで終わったので、生徒に後かたづけの指示が出来なかったが知ら

ないうちに勝手に後かたづけがされていた。

 驚いていると、「あたりまえじゃん」との生徒の声、理系クラスはやっぱり

他と違うと思いました。他のクラスはまだ実験が途中でも投げ出して帰ってし

まうもんなぁ・・・。


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36回 熱機関


導入:ヘロンの熱機関

 スプレー缶に穴を二つあけ、そこから水を入れる。

 ガスコンロの上で熱すると水が沸騰し、穴から水蒸気が出るととも

 にスプレー缶が回る。

 

「熱機関には高温部と低温部が必要なんだ。」

ポンポン蒸気船登場
 80cmの銅管(4mm径)を熱してなまし、単一電池を型にして  コイル状に巻く。
  「トースターで熱するだけ」とか言うグラタンの容器(アルミ製)に  銅管を取り付ける。
  銅管に水を入れる。
 銅管の下にエタノールを入れた金属製のペットボトルのふたを銅管の  下に置き火をつけると動き始める。
最後にアルコール爆発で内燃機関の演示
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37回、38回 スターリングエンジンの仕組みと製作

今日は授業交換の関係で2時間連続のクラスがありました。



そこで、ビー玉型スターリングエンジンを作ろうということにしました。



まず、「NEWマグデブルグ半球」で、気体の膨張と圧縮の話、

フィルムケースアルコール鉄砲で「内燃機関」と「外燃機関」の説明をしてか

ら、



スターリングエンジンの説明



動くスターリングエンジンビー玉型スターリングエンジンを作ろうということになりました。(ここま

で35分)



6班中4班が無事動きました。しかし、動かなかったところも・・・その理由

がまだつかめないまま次のクラスへ、このクラスでは全滅、どこも動きません

でした。(このクラスはテストまでの授業が今日で最後)





続いてのクラスも、形的には動いてもいいはずなのですが、動かない。(この

クラスは月曜日再チャレンジ)


スターリングエンジン
あと、残るクラスは一クラスです。動くかな??? やけどする子とか出てきて本当、熱い一日でした。

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39回 強化ガラスとオランダの涙

今日も暑くて授業どころではありません。



今日は今日はテストを返しました。



さて、いきなりだが、強化ガラスは何が強化されているか。



ガラスは圧縮力には強いが引っ張り力には弱い。強化ガラスは引っ張り力を強

化している。



強化ガラスの作り方の説明。



物質は熱せられると中の分子運動が大きくなって膨張するんだ。それをうまく

使っているんだ。



生徒実験:「オランダの涙」

 ガラス棒をハンドバーナーで熱し、滴を作る。その滴を水の入った200ml

ビーカーに入れるとオランダの涙が出きる。



終わり



授業が終わって

こんな暑い日に熱い実験して先生は何を考えているんだ。

でも、ガラス細工は生徒は熱中するものです。

なかなか生徒はオランダの涙づくりに苦戦していました。

そして、やっと出来たオランダの涙をうれしそうに持ち帰

る子がいました。

 しかし、あまりのうれしさにオランダの涙をいじりすぎ

て弱いひずみのところをさわったらしく、強化ガラスのご

とく、粉々になってしまう子もいました。




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40回 水飲み鳥は止まらない?

・・たのしくわかる物理100時間 上巻



導入:セーベリの大気圧機関を演示



水飲み鳥登場



生徒「なぜ、中の水があがっていくの」「ガンバレあともう少しだ(水が飲め

るまで)」



水飲み鳥の説明



水飲み鳥を活発に動かすにはどうすればいいのだろう



永久機関の話



終わり



授業が終わって

今日は前出の本を完全にパクリました。



生徒は水飲み鳥に異様な興味を示してくれて、二匹出したら、二つを一つの

コップに向かい合わせたらどうなるだろうとかやっていました。(同時に頭が

ぶつかったりして・・・)

欲しがっている子もいました。


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41回 ビデオ学習「エネルギー」

今日は授業内容が思いつかなかったので、



去年の7月26日放送された「万物創世記」(エネルギー)を見ました。

テンポが速すぎて生徒はついていけなかったようです。



授業内容を厳選しなければ・・・さて何をすればいいのだろう???


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41回 不可逆変化の芸術(マーブルペーパー)

導入:エネルギーという事で今までいろいろやってきたけど、

エネルギーというのは形を変えたりするというのはやったね。

 その変化の中でも、この振り子のように高いところにあるときは位置エネル

ギー、そして、下に来て運動エネルギー、そして、また同じ高さになってと言

う風に再び同じ変化を繰り返すこういうのを可逆変化と言うんだ。これは、エ

ネルギーというのは形は変わるけど全部の量は変わらないと言うエネルギー保

存則というのがあるからなんだ。

発展;ところが、実際の振り子はほおっておくと、いつか止まってしまう。こ

れはなぜだろう。これは、空気との摩擦でその持っていたエネルギーが熱に変

わってしまうからなんだ。こういうふうに熱がからむと可逆反応をしなくなる

つまり、孵化逆な反応になってしまうんだ。これは、熱力学第二法則と言っ

て、熱はすべてを仕事に変えられないと言う原則があるからなんだ。



 なぜなら、熱ってもの自体が分子の運動からくるもんだろ。分子の運動って

規則性がないじゃないか。だから、熱というのは乱雑な方向に常に向かおうと

する性質があるんだ。だから、エネルギーも乱雑な方向に向かってしまい、熱

がからむと本当は可逆なんだけどそれが出来なくなるんだ。



今日は、この不可逆の反応と言うことで、マーブリングをしてみよう。

このマーブリング、一度描いた図はもとへは戻らないんだ。



(生徒実験)

パットにPVAを浸るぐらいに入れ、灯油で溶かした油絵の具をスポイトでた

らす。

先を鉛筆けずりでとがらせた割り箸で拡げていく。

画用紙でそのマーブリングを写し取る

(「授業が生きるときめき実験」による)



授業が終わって

マーブリングをやろうと思い立ったのが1時間目の時、そして、あり合わせで

2時間目にやったのですがPVAが足りなかったり、油絵の具の溶媒(灯油)

がなかったりと結構大変でした。



生徒はマーブリングはすでに美術の時間等でやっていたみたいで新鮮さがな

かったみたいです。盛り上がりもいまいちでした。

 しかし、なかなかおもしろい作品とか出来ました。不可逆反応とマーブリン

グという接点はあんまりなかったかも知れませんが・・・。

授業の精選がやっぱり必要かな。


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42回 雲の発生と圧気発火

導入:雲はどうして出来るのだろう。

 水蒸気が上昇気流で上昇し、断熱膨張する。そのとき、温度が下がり雲発生



逆の反応、圧気発火(30分)



生徒実験:ペットボトルに少量のエタノールを入れ、空気ポンプで空気を入れ

る。ポンプから離れる特もが発生する。



圧気発火(島津理科に簡易発火器1台3800円)と安価だったので班の数だ

け用意しました。



圧気発火で綿を燃やす。(終わり)



授業が終わって

この熱い中授業を聴いてくれる生徒はほとんどいませんでした。

しかし、ペットボトルの雲はボンボンペットボトルをとばしながら楽しんでま

した。



圧気発火はコツがいるようで、うまく燃やせる子とそうでない子が出てきたり

しましたが、断熱変化というのが熱の出入りがない反応だと言うことが身を

もって感じられたのではないでしょうか。



「いきいき物理わくわく実験」で紹介されているように、寝た子も起きるとい

うほどのものではなかったですけど(笑)


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43回 ペットボトルからブローチ

 今日のテーマは「プラスチックはリサイクルできるか」です。



導入:いきなり「プラスチックはリサイクルできるのだろうか」

このペットボトルで考えてみよう。このペットボトル、確かに資源ゴミとして

回収しているけれど、どうやって資源として利用しているのだろう。



ペットボトルなどのプラスチックは石油を原料にしているんだけれど、とても

再利用しにくいものなんだ。それは、腐らないからなんだ。これは利点とも言

えるけれど、腐らないと言うことは生態系にのらないわけだから、自然には帰

りにくいものなんだ。では、どうやって資源にしているかそれは、このペット

ボトルを一度つぶして細かくして、熱して溶かして違うものを作ると言う形に

しかできないんだ。



ここで、熱しなければいけない!!ここがポイントなんだ。熱すると言うこと

はペットボトルを再利用するときには新たにエネルギーが必要と言うことにな

るんだ。このエネルギーはどこからとるか、それは背気宇からとると言うこと

で、再利用しなければ使わなかった石油エネルギーを再利用すると言うために

使うというなんだか変な再利用法になってしまうんだ。



だから、よくペットボトルはリサイクルできるから使ってもいいんだ。と言う

考え方はちょっと考え直してもらいたいんだ。それは、ペットボトルを再利用

するにはコストがかかる。なら、はじめからペットボトルを使わなかったらど

うだろう。そのコストがかからないよね。

 環境を考えるとき、リサイクルできるからと言うことを考えるよりは、リサ

イクルにはコストがかかると言うことを考えて欲しいんだ。



だから、ペットボトルはリサイクルではなくて、再加工されるんだと考えて欲

しい。



今日は、その再加工をやってみよう。



(生徒実験)ペットボトルからブローチづくり

500mlペットボトル1本の頭とお尻の部分をカッターで切り落とす。

胴体を裁断する

アルミフォイルで作った皿の上に入れ、ガスバーナーで加熱溶解する。

ここでの留意点

 加熱しすぎると焦げる。

 ピンセットでつついて引っ張るとPET糸が出来る。

  出てくるガスに注意(換気)

溶解してくるとアメ状になる。これをジュースの空き缶の底(くぼんでいるも

の)に入れ、放冷(終わり)



授業が終わって

なかなか裁断に手間取って終わらないところも出た。また、ほとんどのところ

で、放冷後、割れてしまうところが続出した。

 急冷のためのひずみのせいだと思うが何か割れないいい方法とかないものだ

ろうか???


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44回 これからのエネルギー

今日で一学期最後の授業です。明日は終業式でとうとう一学期も

終わろうとしています。なんかあっという間という感じがします。

スライドプロジェクターをいじっていたのが昨日のようです。



今日のラストの授業はエネルギーの授業の締めくくりとして

「これからのエネルギー」というテーマでやってみました。



導入:現在、一番多く使われているエネルギーは石油なんだけど、石油はどう

やって出来たんだろう。

1997年7月26日放送「万物創世記」から石油の出来かたを見せる。



石油は古代の太陽のエネルギーが生物の誕生を通して、プランクトンなどの生

物をはぐくみそれが蓄積、バクテリアの分解、そして圧力が加わって出来たと

考えられるんだ。



続いて、石炭も考えてみよう。

1997年7月26日放送「万物創世記」から石油の出来かたを見せる。



沼地にある植物が沼地に貯まり、分解を受けず

に蓄積、圧力がかかって炭化して出来たと考えられるんだ。



どちらも、古代の生物が由来しているので「化石燃料」って言うんだ。



発展:では今問題になっている「環境汚染」はどうしておこるようになったん

だろう。これを物理的に考えてみよう。



エネルギーの総和はいつも一定に保たれると言うエネルギー保存則があるね。

このエネルギー保存則に従うと、化石燃料という化学エネルギーを使うとそ

れは他のエネルギーにすべて変換されるんだ。



ところが、ここで、厄介な問題に当たる。それは熱力学第二法則なんだ。これ

によると、エネルギーのうち、熱に関するエネルギーはすべては利用できずに

外に放出されてしまうんだ。この放出されたエネルギー、これが環境汚染とい

うものになっているんだよ。



つまり、消費できないエネルギー(二酸化炭素や硫黄酸化物、窒素酸化物)が

環境汚染になっているんだ。



これはどうしてだろうか。古代にもこれら利用できないエネルギーが存在した

のになぜ、今問題になるのか。



それは利用しているエネルギーが「過去の太陽エネルギー」由来だからなん

だ。この利用できなくなったエネルギーはおもしろいことに太陽エネルギーの

力で生物の生態系の中で再び利用できるエネルギーに代わって行くんだけど、

過去の太陽エネルギーを大量に使うものだからそれを現在の太陽エネルギーが

まかないきれなくなってオーバーフローした状態になってしまうんだ。それが

環境汚染という形になって行くんだよ。



つまり、化石燃料を使うことをやめない限り、環境汚染はなくならないんだ。



では、今注目されている新しいエネルギーを考えてみよう。

まず、原子力なんだけど、これは確かに原子力を稼働させているときは化石燃

料を使わないからクリーンなエネルギーかも知れない。しかし、原子力で得ら

れるのは熱エネルギーだけ、原子力が食品の容器に変わったり、服になったり

と言った化石燃料が果たした役割を担えないんだ。つまり物質的なエネルギー

に変化できないんだ。それに原子力を維持するエネルギー、(放射能の管理)

には莫大な化石燃料が必要になる。それを考えると本当にクリーンなエネル

ギーといえるのだろうか。

 次に太陽電池なんだけど、これも原子力と同じように考えられるんだ。太陽

電池を作るには化石燃料が必要となる。だから、原価償却を考えても化石燃料

にはかなわないんだよ。



では、これからのエネルギーはどうすればいいのだろうか。



それは、生物のエネルギーを利用することではないだろうか。

これはバイオマスエネルギーと言って、生物のエネルギーをそのまま使おうと

いうものなんだ。



畜産業では捨てられている糞を農業へ回し、得られた農産物からエネルギーを

取り出すというもの。これは、化石燃料と違い再生産が出来、太陽エネルギー

をもっとも効率よく使える方法ではないだろうか。



(終わり)

授業が終わって

バイオマスエネルギーについては1Bの教科書には触れられていません。

1Aでも触れている教科書と触れていない教科書がありその扱いはそれほど大

きいものではありません。

 教科書には国の政策として「原子力を擁護」する立場がありますが、それに

一石投じてみました。

 また、一応、私、農学出身ですからバイオマスエネルギーをちょっと強調し

てみたくて一学期最後の授業に持ってきました。演示も実験もない授業だった

ので生徒はつまらなかったかも知れないけど・・・。


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