運動量と力積

第67回  【生徒実験】運動量の実験

初めに実験の目的とか手順とか説明したあとに生徒実験に

「新編物理1b」東京書籍p78〜p79

方法

1 記録タイマーの5打点は何秒か

2 1cm/0.1秒を m/sに直すとどうなるか

3 一つの台車に記録テープをつけ、転がし、静止している台車にぶつける

4 記録テープを5打点ずつきり、グラフ用紙に張る。

5 グラフ用紙から力を加えていたのは何秒間か←加速度運動していた時間ま

6 1台の時、等速度運動をしているときの運動量はいくらか。

7 5,6から、力の大きさはいくらか←力積から力を求める

8 衝突後から等速度運動をしているとき運動量はいくらか。

9 6と8から何が言えるか←運動量保存の法則が言える

生徒「先生何やるの?」ほら来たという感じです。さっきまでの説明なんてま

るで聞いていない。手取り足取り指導しました。

マンツーマンでやるので疲れます。

生徒の中には何をするのかわからず、ボーとしている子もいます。

実験だけやって満足げな子もいます。

実験はデータを集計して結果を出さなくては意味がないと言っているの

に・・・。

その実験がなんなのかもわからずにデータを処理する子

たぶん、この実験とまったく同じことを試験問題に出してもたぶん解けるやつ

はいないなという感じでした。

そんなに難しい内容なのかなあ?

なんか考えてしまいます

#「先生何やるの」

と言う生徒が多いこと。初めの実験の説明は省略してしまおうかなんて考えた

りします。なんか意味がないようなきがするから。時間の無駄だし。

 


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第68回 衝撃は伝わる

まず、10円玉5枚並べて、1個ぶつけると1個跳ぶ

             2個ぶつけると2個跳ぶ

では3枚ぶつけたらどうなるかな。

 3枚跳ぶ

これをもっと違うもので見てみよう。

ジャーン

バランスボール登場

バランスボールで1個ぶつけて1個飛び出る

バランスボールで2個ぶつけて2個飛び出る

バランスボールで3個ぶつけると3個飛び出る

生徒「では4個やったらどうなるの」

やってみよう。4個跳びだしたね。

では、両方から1個ずつ当てたらどうなるかな。

   両方から2個ずつ当てたらどうなるかな

   両方から1個と2個を当てたらどうなるかな

   両方から2個と3個を当てたらどうなるかな

   

ここで運動量保存の法則を説明する。

次に、カバーガラス割り

 カバーガラスを新聞紙の上に置く。

 わかりやすいようにカバーグラスに色を塗っておこう

 ここにビー玉を落としてみよう。

 まず5cm   割れないね

 次に10cm  割れないね

  15cm  あっ割れた

どうやらカバーガラスは15cmの高さからビー玉を落とすと割れるらしい。

ではここで、カバーガラスの下に雑巾を置いて同じように落としてみよう。

あれ、今度は割れないね。これはどうしてだろう。、

そう、雑巾がクッションになっているんだ。

このぶつかったときの力を撃力というんだけど、初めの新聞紙だけひいた場合

はぶつかっている時間が短いから、ビー玉の運動量が大きな撃力になるんだ。

しかし、雑巾のある方は長い時間ぶつかっているから撃力は小さくなるんだ。

だから割れにくいんだよ。

ヘルメットも同じなんだ。あれは、ただ硬いだけじゃないんだ。ただ硬いだけ

だったら全身鎧をつけてバイクに乗ればいいけど、鎧では衝突の時、身体を守

れないんだ。それは鎧がすぐに身体にめり込んでしまうからなんだ。ヘルメッ

トは硬いだけでなく、クッションの働きをする。だから、頭を守れるんだ。

さて、ここに硬球と粘土がある。硬球は壁にぶつかると跳ね返る。粘土は壁に

ぶつかると跳ね返らない。では、壁はどちらの方が衝撃を受けているだろう。

実は硬球の方なんだ。これはどういうことか。実は跳ね返らないというのは衝

撃を粘土の方が受け止めてしまうということなんだ。これは大事なんだ。

最近、衝撃を受け止める車が出ているの知っているかな。と広告を出す。

車は壊れることによって乗っている人を衝撃から守るんだ。

これは本当だろうか。ここにはねるボールがあります。とはねてみせる。

ところが私はある能力を持っています。この能力で念じるとあら不思議、ボー

ルがはねなくなりました。

実ははねるボールとはねないボールがあるんだけどこのボールで衝撃の大きさ

を調べてみよう。

ここに1kgの台はカリがある。ここに瀬戸物の皿をおいておこう。これは針

が見やすいようにするためなんだ。

ここにはねるボールを落としてみよう。

次にはねないボールを落としてみよう。

どちらが大きかったかな。そうはねるボールだね。

(終わり)

授業が終わって

今日は短縮45分授業でした。はねないとボールまで行かなかったクラスも出

てしまいました。それは次回に回すしかないとして、初めのバランスボールの

生徒の反応がいまいちだったのは予定外でした。

ハネナイトボールも反応が少なかった。


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第69回 衝突後の運動

ここに、野球のボールとバレーボールがある。これを並べて落とすと、バレー

ボールがよく弾み野球のボールは弾まないね。

では、バレーボールの上に野球のボールを乗せて、同時に落とすとどうなるだ

ろう。

やってみよう。

バレーボールが静止し、野球のボールは高く飛び上がる。(驚きの歓声)

なぜだろう。

これは運動量保存の法則がきいているんだ。

どういうことか、では、落下したとき、二つのボールの速さをVとしよう。

野球のボールとバレーボールの質量を台はかりで測ってみよう。

野球のボール、これは150gあるね。0.15kgだ。

バレーボール これは275gあるね。0.275kgだ

ということは、地面に衝突する前、この二つのボールはそれぞれ

野球のボール、これは150gあるね。0.15kg×V

バレーボール これは275gあるね。0.275kg×V

の運動量、つまり0.425kg・m/sの運動量を持つことになる。

ところが、地面に衝突するとバレーボールは静止してしまうことから運動量は

野球のボールの速さをV’とすると、衝突の前とあとの運動量は同じだから

0.150×V’=0.425

     V'=2.83V

つまり2.83倍も速さが大きくなるんだ。だから勢いよく跳ぶんだよ。

これおもしろいからみんなもやってみるといいよ。

 

では、こんどははねる物体の跳ね返り易さを考えよう。

野球のボールとバレーボール、同じ高さから落とすとバレーボールがよく弾

む。ではこの弾み易さを知る方法はないか。

じつはその跳ね返り易さというのが跳ね返り係数というやつなんだ。

        遠ざかる速さ

跳ね返り係数=−−−−−−−−−−

        近づく速さ

であらわされるんだ。

この近づくというのを地面に近づく速さ、

  遠ざかるというのを地面から遠ざかる速さ

として考えると

ある高さから落として地面に落ちる直前の速さは

速さ=(2g×高さ)^0.5

ここでgというのは重力加速度のことだ。

ある高さから落として、ある高さまであがったとすると

       (2g×あがった高さ)^0.5    

跳ね返り係数=--------------------------------

       (2g×落とした高さ)^0.5

 

       (あがった高さ)^0.5    

跳ね返り係数=--------------------------------

       (落とした高さ)^0.5

になるんだ。ではこれを使っていろんなボールの跳ね返り係数を求めよう。

まず、バレーボールから

1mの高さから落として何cmの高さまで上がったかを見よう

50cm、式に代入

サッカーボール・・・・40cm、式に代入

野球のボール・・・・・30cm、式に代入

こう見ると跳ね返らないほど跳ね返り係数は小さいことがわかる。

ここで、はねないボールを落とすと跳ね返り係数は0だ。

またボールが1mの高さまで上がったとすると跳ね返り係数は1だ。

実は、落とした高さより上に上がることはないので

跳ね返り係数は0から1までの間の数なんだ。

終わり


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第70回 衝突後の運動2

ここに2台の台車がある。これにゴムひもをつけて引っ張り合うとぶつかって

跳ね返る。

では一方にレンガを乗せ、衝突するところによく練った油粘土を張り付けて同

様に引っ張ってみよう。

どうなるかな。

衝突して止まる

あれ、今度は止まってしまった。どうしてだろう。運動量はどこへ行ってし

まったんだろう。実はぶつかったとき、粘度が変形すると井内からに使われた

んだ。このように衝突してはねてしまう運動とはねない運動がある。

今日はこの衝突後の運動を詳しく考えてみよう。

まず、初めに

○→5m/s    ○静止   ★     ○静止  ○→5m/s

A        B     ガシャーン A    B

こんな運動があったとしよう。つまりバランスボールのような運動だ。

ここで衝突後の跳ね返りを示す式として

       遠ざかる速さ

はね返り係数=---------------

       近づく速さ

の式を使う。

ここで、近づく速さは 衝突前にAがBに近づく速さと言うことで

 A-B=5−0であらわす。

  遠ざかる速さは衝突後にBがAから遠ざかると言うことで

 B−A=5−0であらわす。

よって

       遠ざかる速さ   5

はね返り係数=---------------=----=1

       近づく速さ    5

ここで跳ね返り係数が1というのを弾性衝突と言うんだ。

この弾性衝突には一つ性質があって力学的エネルギーが保存されるんだよ。

例えば、1mの高さにあるボール、このボールは位置エネルギーを持っている

    落とすと運動エネルギーに代わる。そして、跳ね上がって元の高さに

    戻る。これを繰り返すことが出来る衝突なんだ。こんなの見たことな

    いだろ。だからこの衝突は滅多に起こらないんだよ。

次に

○→20m/s ○→10m/s   ★   ○→15m/s○→20m/s

A       B       ガシャーン A    B

この衝突もさっきと同じようにやっていこう。

ここで、近づく速さは 衝突前にAがBに近づく速さと言うことで

 A-B=20−10であらわす。

  遠ざかる速さは衝突後にBがAから遠ざかると言うことで

 B−A=20−15であらわす。

よって

       遠ざかる速さ   5

はね返り係数=---------------=----=0.5

       近づく速さ    10

このような運動はよく見られる運動だ。このように跳ね返り係数が

0から1までの間の衝突を非弾性衝突というんだ。

次にこんな運動はどうだろう。

○→20m/s    ○静止   ★     ○○→10m/s

A        B     ガシャーン AB

これも同じように考えていこう。

ここで、近づく速さは 衝突前にAがBに近づく速さと言うことで

 A-B=20−0であらわす。

  遠ざかる速さは衝突後にBがAから遠ざかると言うことで

 B−A=10−10であらわす。

よって

       遠ざかる速さ   0

はね返り係数=---------------=----=0

       近づく速さ    20

0になった。これはまったく跳ね返ってないと言うことだ。このような衝突を

完全非弾性衝突というんだ。

では、今までやってきた運動量保存の法則と跳ね返り係数を使ってこんな問題

を考えてみよう。

○→4m/s   ○→2m/s   ★   ○→?m/s ○→4m/s

1kg     0.5kg        1kg    0.5kg 

A       B       ガシャーン A    B

まず衝突したあとのAの速さを運動量保存の法則から求めよう。

衝突前の運動量は1kg×4m/s+0.5kg×2m/s=5kg・m/s

では衝突後の運動量でBは2kg・m/sだから、Aの運動量は3kgm/sで

なければならない。

そうなると速さは3m/sとわかるんだ。では跳ね返り係数を求めてみよう。

ここで、近づく速さは 衝突前にAがBに近づく速さと言うことで

 A-B=4−2であらわす。

  遠ざかる速さは衝突後にBがAから遠ざかると言うことで

 B−A=4−3であらわす。

よって

       遠ざかる速さ   1

はね返り係数=---------------=----=0.5

       近づく速さ    2

となる。

授業が終わって

今日はチョーク1本で授業をしたという感じです。教科書にある跳ね返りの式

の説明をする実験が思いつかなかったので。

こう言うのはコンピューターシュミレーションかなんかであらわすとわかりや

すいのかなとか思いました。


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