ブタの眼球の解剖
昨年秋に日本でも狂牛病の牛が相次いで発見され,食肉の安全性を図るために国産の牛肉では狂牛病に汚染されていると考えられている次の部分を焼却処分することが決まった。
・脳,眼球,脊髄
・回腸
このため,昨年まで行ってきた「牛の眼球の解剖」はできなくなった。豚肉として流通しているものは健康のブタである。そのため,病原体の感染はないと考えられるが,万が一を考え使い捨て手袋を着用して行った。
そこで,今回,ブタの眼球の解剖を行うことにした。手順は次の通りである。
1 ブタの眼球の周りについている筋肉や脂肪を取り除いたものを用意する。
2 眼球の大きさを定規で測定する。そして外観のスケッチを行う。
3 眼球の真ん中を万能はさみで輪切りにする。(このとき,外側の膜が丈夫なのでなかなかきれない)
切るところの動画(1.8MB)
4 外側の膜と中の黒い膜(脈絡膜)をまず目のふたを開けるようにはさみで一周させながら切り取る。
5 眼球の背面に「肌色」した網膜を見ることができる。(脈絡膜の黒さで気がつきにくい)
6 瞳孔にくっついている水晶体ごとガラス体を取り出す。
7 角膜を切り取る
8 水晶体をシャーレに入れ,プリントの文字をみる。
レンズで文字を見る(動画)