平成14年度 神栖高校  2年選択生物組のあしあと

神栖高校での授業は去年の4月11日に始まりました。この時のことを覚えていますか?

このとき,

「生物でなにをやるのか?」というテーマでした。

そこで最初のプリントにはこう書いたと思います

一年間で伝えたいメッセージ

生命の神秘さ,そして生命はかけがえのないもの

生物は一人では生きていけない

でした。一年間振り返って皆さんどうだったでしょうか?

1回 モダマとツタンカーメンのエンドウ
 見えるものは本物か?
  凹面鏡で錯覚の世界
第2回 ものがみえるということは
 お金を入れても消える貯金箱
 壁をすりぬけるボール
  偏光の話・横波の話
 物の大きさ
  波の大きさ
 光学顕微鏡の限界
 電子顕微鏡
第3回 【生物実験】顕微鏡を作ろう
 NHK「やってみようなんでも実験」から
 ガラスビーズで顕微鏡を作りました。
 これは5月28日の趣味悠々「大人のためのサイエンス」で取り上げます
 そして ライトスコープで顕微鏡でどんなものが見えるか実験
第4回 【生徒実験】顕微鏡を使う
 顕微鏡の使い方
  ツツジを見よう
  八重桜を見よう
   植物は細胞から出来ている
第5回 細胞の構造パズル
 細胞の構造パズルといろぬり
第6回 【生徒実験】ぷよぷよたまごをつくろう
 ウズラの卵を塩酸でからを溶かし、飽和食塩水と真水に入れたときの変化を
見るもの
第7回 【生徒実験】不思議物体で浸透現象を見よう
 前時のウズラの様子を観察をした後、PVAと硼砂でスライムを作り、それを2
分させ、一方を食塩水、一方をみずにつけるさてどうなる
第8回 細胞膜の構造
 浸透現象の復習 血しょうやバロニアの細胞液と外界との濃度さをみる
第9回 生徒実験「ツツジを使った原形質分離」
 ツツジを使った原形質分離の実験をしたあと、原形質分離をまとめました。
第10回 共生と寄生〜そして膜構造が生まれた。
 万物創世記「共生と寄生」を軸として
  初めの生物は核膜を持たない原核生物だった。それが核膜を獲得し真核生
 物に進化して行った過程でミトコンドリアと葉緑体を共生させ、支配まで
 していった過程を追った。
第11回 細胞を機能面から小器官を分類しよう
 1 内部環境を一定に保つための機能
 2 生物の身体を作る機能
 3 エネルギーを生み出す機能
 4 子孫を残す機能
    細胞の構造の図、ナトリウムポンプのアニメーションを使いました。
第12回 【工作】ヒトの染色体の核型分析
  顕微鏡で見える染色体を順番通りに並べる工作
第13,14回 【ビデオ学習】被爆治療83日間の記録
 2時間続きの授業で行いました。
第15回 【模写】体細胞分裂の過程
 体細胞分裂の過程を書いて覚えました。
 そして、ミドリアマナの分裂像を見分けることを行いました。
第16,17回 練習問題演習
第18回 一学期中間考査
第19回 うりのつるになすびはならぬ
 栄養生殖の様々な例
第20回 セイタカアワダチソウはなぜ群生するのか?
     性を持つ意味とはなにか(ジュニアスペシャル)
     クラミドモナスの接合
第21回  オーストラリアにハンター用に移入したウサギをめぐる
     有性生殖のふしぎさを見る
      婚外交尾が行われるトリの社会
     ミジンコは環境が変わると変わった増え方をする
     カタツムリの増え方とは?
第22回 クラゲの増え方(たけしの万物創世記から)
      有性世代と無性世代
      プラヌラの生命力
第23回 生殖方法のまとめ
第24回 タニシについて考えてみよう
第25回 【生徒実験】タニシの生殖法を調べよう
第26回 タニシについて深くしらべる
第27回 異形精子の役割は一体なんだろう(万物創世記から)
 手塚治虫氏も博士論文を書く時にタニシにはなぜ異形精子が多いのかをテーマにした。
第28回 【模写】減数分裂の過程
第29回 植物の進化(海で生まれた生物は陸上に進出できなかった)
 それは紫外線があったから、紫外線はエネルギーを多く持った光りだ。
 「紫外線で蛍光する鉱物」を紹介
 それを防ぐのがオゾン
  オゾンを実際発生させる(簡易オゾン発生器を使う)
  オゾンは有毒だがその毒性を使って紫外線の毒を防いだ
第30回 植物の進化2(陸に上がった植物で克服しなければ行けなかったもの)
  植物は海では体を支える必要もない。乾燥することもない。
  しかし、陸上ではどうか? シダ植物の進化の話
植物は乾燥から絶える方向に進化した。
第31回 植物の進化3(生殖でも乾燥から耐えるには)
 前葉体の観察(教室でライトスコープを使ってみました)
 もちろんプロジェクタで受精シーンとかも流しながら。
 学校のグランドにイチョウがあり、イチョウは当たり前のようにあるが、
 イチョウがあるのは東アジアだけで他ではあまり見られないらしい、
  生きた化石だ。
 「教育セミナー」の植物のライフサイクル1999年度版から
 イチョウの受精の話
 そして 裸子植物のまとめ
 被子植物の受精の話 (岩波ビデオで花粉管の伸張とか表示)
第32回 植物の進化(被子植物の生殖方法)
第33回 一学期期末考査
第34回 完成された単細胞生物(ゾウリムシの体の仕組み1)
第35回 ゾウリムシの体の仕組み2
第36回 初めての多細胞生物…カイメン
第37回 身体を大きくして子孫を残すために身体を大きくしようとした。
    そのために多細胞生物になり、細胞がそれぞれの機能を分業した。
    多細胞生物…ヒドラの分業、センサー細胞、細胞の分化
    命を助けるために命を使う。ES細胞
第38回 プラナリア再生実験のリポートの書きかた
第39回 【生徒実験】プラナリアの再生実験
第40回 「臓器移植の問題点1」
  臓器移植をしても拒絶反応を起こすというのを
 地球時間「驚異の生命3」移植から
   腕を移植した人の話を取り上げました。
   拒絶反応が如実にわかる話です。
第42回 「臓器移植の問題点2」
 臓器不足の問題から、ブタの細胞を脳に移植するはなし
 地球時間「驚異の生命3」にも出てきましたが
 地球時間「動物からヒトへ(1)」未知なるリスク(01.8.29放送)
第43回 「臓器移植の問題点3」
 地球時間「動物からヒトへ(2)」未知なるリスク(01.9.6放送)
第44回 「臓器移植の問題点4」
 地球時間「動物からヒトへ(2)」未知なるリスク(01.9.6放送)

2学期の授業は生命の神秘さということで1個の細胞がどのような仕組みで様々な組織に分化していくのか、そのメカニズムに迫ってみました。

 

45  受精卵の種類

 生物によって受精卵の中には卵黄の分布に違いがある。その分布の違いによって

 受精卵の細胞分裂の様式が決まってくる。

46回 受精から胞胚まで

 受精卵の細胞分裂はどの生物も同じような段階で進んでくる。

  すべて、2、4、8と倍ずつ増え、桑の実のような状態になる。そして中が空洞の胞胚

 になる。

4748回 細胞がそれぞれの働きになるまで

外胚葉は(しん かん ひょう)・・・情報を取り入れる

内胚葉は(しょう こ 内)・・エネルギーを取り込む

中胚葉は(しん じん せい こ きん しん 中)・・体を大きく

でおぼえるべし。

49,5051回 【工作】カエルの発生(尾芽胚の模型)

 カエルの発生モデルをペーパークラフトで作りました。

52回 未分化の細胞はどのようにして分化していくのか

 フォークトの局所生体染色法で浮かび上がった予定運命

54回 生命の連続性(形成体と誘導)

 2つの原腸胚という時期の胚で予定運命の違うところを交換移植する実験の話

 シュぺーマンの発見

55回 【ビデオ】「ある骨格の謎」

筋肉が傷つくと筋肉が骨になってしまうFOP、この病気が引き起こされるのは胎児の時にしか 働かない遺伝子が入ってしまうためだと考えられる。

 分化をコントロールすることは難しい。

56回 なぜカエルを研究するのか

  全ての生物はひとつの受精卵から始まる。そのメカニズムは多くの生物に共通するものがある。カエルという一見、ヒトとは縁がない生物でもそれを研究することでさまざまな事が見えてくる。だからカエルを研究するのだ。

 第5758回 骨と筋肉

骨は生きている。常に作られ、死んでいく。その働きは重力によってきまる。

宇宙ではどんなに体を鍛えても重力がないので骨が弱くなってしまう。

骨は結合組織に分類され、すべて中胚葉由来

   筋肉が動く仕組み・筋肉の発達する仕組み、筋肉組織は中胚葉由来

 第59回 外の世界と接する組織

上皮組織には内胚葉、外胚葉、中胚葉由来のものがある。

 組織と胚葉由来をはっきりさせよう

6061回 細胞は化学工場

 NHKスペシャル「人体 肝臓」を使って、アルコールの分解を実験室で行ったら・・・・
肝臓をきりとっても再生される

  化学反応は温度が大きいほど速度が速い。 
  それは活性化エネルギーと言う山を超えやすいから。
  触媒とはなにかという話から
  肝臓で起こっていることを工場で再現してみたらというのでNHKスペシャルを使いました。
  廃棄物でさえも利用する生物の合理性、しかしそれが生物濃縮を起こさせる。

      生物濃縮の怖さ
肝臓のリサイクル機構・環境ホルモン の影響で奇形が起きる。

6364,65回 二学期中間考査まとめ

66回 二学期中間考査

67 【生徒実験】 カタラーゼの実験

      カタラーゼの実験です。酵素は大根汁を使いました。(肝臓はにおうので)
      10月の後半はさすがに寒くてなかなか反応が進まなかったりします。
       それにしても、試験管をお湯に浸すといっているのになぜ、試験管の中に

湯の中に試験管のものを入れたりする生徒が毎年出るのだろう。
      ここでは最適pHと温度で二酸化マンガンとの違いを実験しました。
 第68回  寒天とゼラチンゼリーの話

      ゼリーにはゼラチンと寒天から出来たものがある。
     二つの違いは成分の違い。ゼラチンはタンパク質、寒天は食物繊維
    ゼラチンを試験管に入れ、持ってきた水筒のお湯で溶かしたものを2本用意(2ml)

      さて、ここでゼラチンは加熱してはいけない。それは変性するから。
    寒天を試験管に入れ、これにお湯を入れ、加熱してとかしたものを2本用意(2ml)
      それぞれ1本にキウイフルーツの果肉片を入れる。
      寒天ゼリーは固まる。
     ここでキウィフルーツにはタンパク質分解酵素があるが、この酵素は食物繊維  

を分解しない と言うことをまとめる。
     そして、10分後、ゼラチンが固まったのを確認。
      ゼラチン+キウィは固まらない。つまり、タンパク質は分解された。
      酵素が反応する相手の物質を基質といい、特定のものにしか反応しない性質  

基質特異性という
69 酵素のまとめ()

70回 酵素のまとめ(2) 

     ATPの構造とエネルギー産生の仕組みをアニメーションで紹介
     能動輸送の復習 呼吸の話
      物質を分解してエネルギーを取り出すのが呼吸
       酸素を使わないもの
       酸素を使うもの   がある。

71回 発酵と腐敗(1)「アルコール発酵」

      万物創世記「酒」から 酵母の増殖と酵母の話
     テクノ探偵団「酒造」から 日本酒は酵母とコウジのハーモニー
     万物創世記「微生物」から 発酵の仕組みは経験的に知られていた。
       人の役に立つものかどうかで発酵と腐敗を分けた。

72回 発酵と腐敗(2)「乳酸発酵」

      所さんの目がテン「ヨーグルト」から 乳酸菌が作り出す食品
       乳酸菌によって有害な菌は死滅する。
      発酵食品の利点  生物で言う発酵とは「酸素のない状態での呼吸」をさす。

73回 発酵の科学史

      細胞説を唱えたシュワンが抹殺された発酵の科学史
       シュワンは酵母の発酵をみたが認められなかった。
      サイエンスチャンネル02105日放送
      「偉人たちの夢 パスツール」
      セミナー生物「酸素のない呼吸」
       リービッヒとパスツール、自然発生説との闘い

74 歪曲された科学史(ゼンメルワイスの悲劇)

      消毒の祖はリセターではなくゼンメルワイスであった。
     消毒は面倒だ。そして、病原体の存在すらわからなかった時代。それまで、

「消毒をしなかったために死においやった」という自責からこれを広めようとした。
     権威によって消されたゼンメルワイスの話
     彼は精神がおかしくなったと精神病院入りされる。
      そして、本当に精神がおかしくなって死んだという誤った見解
     が起こった。しかし、彼は精神がおかしくなったわけではない。
      敗血症と戦うなかで自ら敗血症にかかってしまったのだ。   
     47歳という短い生涯、彼があと、10年生きていれば、コッホ、
     パスツールによって病原体が明らかになっていただろう・・・
     参照「医師ゼンメルワイスの悲劇」南和嘉男 講談社 1988
 
     パスツールは自然発生説を打ち破ったが打ち破れない敵があった。
     それが、伝染病・・・二人の子供を伝染病によって奪われた。
 
     それが、パスツールにワクチンを作らせることになったのでは・
      パスツールがニワトリコレラのワクチンを見つけたのは偶然
     だといわれている。
      科学の世界で偶然に見つかったものといわれているが、
     偶然がうまれるのが必然なくらいの研究があるというのがある。
 第75回 発酵の正体

     パスツールによって酵母によって発酵が起こるということが示されたが、その本体は・・・  ブフナーは酵母からなにか有益な物質を取ろうと思い、酵母を圧搾した。そして夏の休暇を取るために保存液に入れたらそこから発酵が起こった。
     参照「生化学を作った人々」丸山工作 裳華房
そして、様々な研究から発酵は酵素が行うということをつきとめた。
さらに乳酸が出来るときもアルコールが出来るときも中間物質としてピルビン酸が出来ることもわかってきた。

76回 クエン酸の役割 

      導入「最近疲れ易い人が増えているという」
      発掘あるある大事典「クエン酸」0223日放送
      発掘あるある大事典「ビタミンB1」0159日放送
     ビタミンB1の働きとは
      酸素をつかった呼吸とはなんなのか
      ピルビン酸がクエン酸回路に入るためにはビタミンB1が必要
      クエン酸回路の説明 

77 【生徒実験】 コハク酸脱水素酵素の最適温度を調べる実験 

      クエン酸回路の元になったセントジョルジ回路の元になった
     トルステン・テュンベリの実験です。
      クエン酸回路の主反応は脱水素酵素によって水素が出てくる
     というのを実感する実験です。
78 Tシャツを使った電子伝達系モデル

      脱水素酵素の働きによって発生した水素が高エネルギー化合物ATP
     になるための電子伝達系の話です。
     これで最大で38ATP 12分子の水が出来るということを示しました。

 

79回 進研模試の復習 

     模試の中のクエン酸回路があったのです。
     クエン酸回路で発生する二酸化炭素は、呼吸で取り入れた酸素由来ではない。
     酸素は電子伝達系で水を作るのに使われる。
    ここで化学反応式
    C6H12O6+6O2+6H20→CO2+12H2O+エネルギー
     で化学で言う反応式と生物の中で行われている反応式では違うところがある。

それは両辺に水が6分子あること。ふつうにグルコースを燃やすとこの6分子はいらないが生物の身体となると必要になる。
それは、この6分子がなければクエン酸回路は回らないし実際、電子伝達系がフルに活動したとして12分子できるから。

80回 呼吸商(啓林館 生物1Bの資料学習から)
      コムギとゴマの呼吸商を求める
81回 呼吸商の続き・・呼吸商からなにを栄養源にしているかがわかる。
     そして、クレブス回路の発想の元になった  オルニチン回路の話
      オルニチン回路は良く出来た反応

  ここで物質が作られるときはエネルギーが必要ということ
82回 光合成の仕組み

      ヒルの実験の演示。

       光合成とは水を分解して水素と酸素に分ける反応

83回 カルビンベンソン回路の仕組み

84,85回 【生徒実験】光合成色素の分離

     吸収スペクトルの演示(黒い炎)。

     黒い炎は食塩水をメタノールに溶かしたアルコールランプを使いました。炎の色は黄色、ナトリウムランプの色は黄色、二つが合わさると黒くなる。
 つづいてペーパークロマトグラフによる色素の分離です。毎年行っている方法ですが、はじめの一時間で行ったときはスポッティングの濃度のせいか
うまく展開できませんでした。
 この日は2時間あったので、もう一時間でやり直しました。
  つかった葉はどくだみの葉です。この植物を使った理由

     1 12月という時期に屋外で取れる植物は数少なく、これはこの時期でも取れる。
     2 雑草の中で、キク科、イネ科などよく見かける植物は葉が硬くすりつぶす
       のが容易ではないがドクダミは誰でもすりつぶせる。
     3 一枚の葉から展開に必要な量を抽出できる。
     4 4つの色素がはっきりと識別できる。
     5 葉の構造をみることで陰葉の特徴を見ることができる。
86回 二学期期末考査
   感想集から
「体の中でさまざまな化学反応が知らない間に起きているということに神秘性
を感じた」
「中学のときに生態系のサイクルを学んだ。そのサイクルが体の中にもあって
いらないものを利用するシステムがある。そのリサイクルが、ときには生物濃
縮という形になり生物に悪影響を与える。環境全体のシステムの縮図が体の中
にある」
というのがいくつか見られました。
 今回のテスト範囲は「酵素」「同化」「異化」という単元では3単元にもまたがるところを有機的に結び付けました。

 

87,88,89回 限定要因のグラフを光合成の仕組みから読み取る

   教科書の順番ではヘルモントの実験などの光合成の歴史の後に限定要因の話があり、限定要因は実は光合成の仕組みに関係するという話になっていますがこれを、まず、光合成の仕組みを理解した上でこの歴史的事件を見つめて考えたらどうなるか、

   グラフの意味は見えてくるのではないかということで光合成を

光があたって光合成色素が活性化される条件(明反応)
      カルビンベンソン回路を回すための条件(暗反応)
         という風に分けて物事を考えました。
    まず、カルビンベンソン回路は合成工場という位置付けで
      工場に必要なものは、動かすためのエネルギーと原材料と工場の機械
      というものを考えました。動かすためのエネルギーは光から与えられる。
      このエネルギーがなければ原材料と機械があっても動かない。
      原材料というのは二酸化炭素と水、これが不足していると動かない。
          不足している世界を考えてみる。
       それは、高地、気圧が低いから材料の二酸化炭素が少ない。
      また、砂漠地帯、水が少ない。こんな材料の乏しいところで機械を動かすため
      にはこの工場の下請工場で二酸化炭素を濃縮している必要がある。
       それが、このベンケイソウとベンケイソウを持ってくる。CAM植物の話
      また、工場にエネルギーがいっぱい送られてきても材料が不足していれば工場
      はもう能力の限界になる。それが光飽和点
      これを克服するために、工場に材料を提供するC植物、さとうきびみたいな
      ものがある。
      さて、この工場の機械というのは「酵素」だ。酵素はタンパク質でできた生体
      触媒だから温度に影響される。
       このようにさまざまなグラフを読み取るということを行いました。

90回 遺伝の導入

 二重まぶたと一重まぶたの遺伝の話です。
91回 血液型の遺伝

     ABO式血液型とは何か。それは赤血球の表面につくタンパク質の違いからくる。

     このタンパク質を作る酵素が作られるかどうかというのが遺伝によって決まる。
     ということで酵素反応は遺伝するという観点ですすめました。 

92回 舌が巻けるかどうかを調べる

       舌が巻けるという形質は優性形質である。このため、純系で舌が巻けるのか
       それとも雑種で舌が巻けるのかは形質を見ただけではわからない。
       ではどうするか。これで考えられたのが、検定という方法
        では検定はどう行うか、わからないものを検定する方法
        優性ホモではぜんぜんわからない。劣性ホモなら1:1雑種なら 3:1
        で雑種かどうかを見分けられる。
        ところがこれはあくまで確率の話、ヒトでこの方法を調べるのは難しい。
         ところがメンデルはこれをうまくやった。
      それはメンデルはたくさんの子孫を短時間でそれも形質が安定していて、純系
      が得られやすい「エンドウ」というものを使って調べた。

93回 【生徒実験】一遺伝子雑種のモデル実験

カード2枚で行いました。
      3人組みを作る。
      一人は卵役、一人は花粉役 一人は記録係で100回行う。
      そうすると、丸:しわ=76:24 ぐらいになります。
94回 遺伝の学習のシミュレーション

     KIT「遺伝の学習」       10年以上前の中学校の教材ソフト
      そのときには二遺伝子雑種までやっていた。だからこのソフトがある
    しかし、君たちの習ったのは一遺伝子雑種だけ、そして、今、中学校では遺伝すら  

やらなくなった。
     教科書から消えた遺伝の学習、しかし、消えたから必要ではないのではなく
    て消えても必要なんです。
    遺伝というのはひとつの遺伝子だけが遺伝するわけではない。多くの遺伝子
    が遺伝し、さまざまな個性が生まれるのだから

 

95回 遺伝子をオンにして生きよう。ダウン症候群と闘う。

96回 いろいろな遺伝

色の例として、
しろうさぎの目の色はなぜ赤いのか?それは色素を作る遺伝子がないから。
そして、ハツカネズミは黄色同士の場合、キイロ:黒=2:1で生まれる。
それは致死遺伝子を持つため。
97回 蚕のマユの色の遺伝
蚕の色の話
教科書にある黄色のカイコと白の解雇の抑制遺伝
大きなプロジェクターの映像より、資料集の図よりも本物はすごい。
98回 スイートピーの花粉の形と花の色
今日は「歌う生物学」から16番 1865メンデルの法則
 
メンデルは偶然か神のなせることか、7つの形質がすべて別々の染色体の上にあった。
だから独立の法則というすごい法則を導けた。
 
しかし、こんなのは珍しい。形質の数だけ染色体があったら染色体はいっぱいになって
しまう。しかしそんなに染色体の数はない。
ということで、今日はベーツソンの連鎖実験の話です。

99,100回 センター試験問題を解く

 センターの試験問題の中に花の色の補足遺伝がありました。それを2時間かけてときました。

101回 エンドウで遺伝子の組み合わせを考える

 検定交雑の意味を考える。

102回 早老症

103104回 染色体地図を作る

 ハエの羽の形、ハエの目の色、体の色の3つの形質の遺伝について調べよう。

105回 モーガンが一生をかけた話

 モーガンは一生をかけてハエの染色体のどこ二度の遺伝子があるかを研究した。

106回、107回 遺伝子組み換え技術

 アベリーとグリフィスの実験、遺伝子組み換え食品について

108,109110回 学年末考査まとめ

 

学年末考査は生命の神秘さを感じてもらいたかった。そして、命の大切さを。

テストが終わった後、教科書の「刺激と受容」に入りました。

 

ここでは かけがえのない命 そして 生物はひとりでは生きていけないということを考えてもらいました。

 

111回 テスト返し・飛蚊症の恐怖

 

 

112回 網膜剥離が起こるのはなぜか。

 

 

113回 網膜の構造、ものが見えるためには

 

 

114回 目にまつわる病気について考える

115回 角膜移植が日本で進まないわけを考える

116回 【生徒実験】ブタの眼球の構造を調べる

6種類の眼筋によって目を動かすことが出来る。

眼窩に対して目が小さい、それは脂肪によって眼を保護しているから。

この眼筋を取り除くと筋肉に比して小さい眼球

しかし、強膜は本当に強い。この強さに「眼というものは弱いものだと思っていたが

「結構強い」ホラーとかで眼からなにかが飛び出るというイメージを持っているせいか、眼球の中は硝子体という弾力のあるものでその透明度に驚き

このゼリーを崩さないように強膜を切り、はがれずに網膜を観察できたところもありました。

 

レンズが本当にレンズであること。

そして、眼の中は暗室になっていること。

 

角膜を取ってみて、意外にその厚みが厚い。これが乱視の原因となり、アイバンクで求められているものと思ってみると関心が一層深まる

117回 「脳がものを見ている」

 前、 話せなかったコンタクトレンズの話をした後、脳がものを見ているという話を

しました。緑内障にかかったことが気づかなかった女性の話

 盲点について

「シャルルボネ症候群」と呼ばれる症状( 正常な人が見る幻覚 )

 ものを見るとは脳が判断してはじめて見ることができる。

 錯覚トリックの話

 半側無視とはどういうことか

 動きが見えない

 かたちを統合できない

118回「無意識にコントロールする脳」

 催眠術による暗示・こっくりさん

 

 味覚も脳が決めている・・・・ミラクルフルーツ

  味覚とは何なのか

   基本味をしろう

 嗅覚も脳が決めている

 

これらはすききらいという感情が支配する脳

 

119回「神経系の働き」

 神経はどのようなメカニズムで物事を認識しているのか?

 不安を感じるメカニズムから考えよう。

 

 この不安が進むと強迫性障害となる。

 

これはセロトニンと呼ばれる物質が関係している。

 

物質が操る脳の働きを詳しく見てみよう。

120回 興奮の伝わりかたと カラスの脳の発達について

 神経はどのような働きで伝わるのかというのをドッジボールをつかって説明

刺激が伝わると興奮するがその興奮というのはこのドッジボールみたいなものだ。

このボールが野球のボールぐらいだったらドッジボールをしたいという興奮は起こらない。

つまり刺激があっても興奮にならないんだ。

 

ところがドッジボールより大きなボールになってもやはりドッジボールをしたいという

興奮の大きさはそれより大きくなるものではない。

 

興奮はあるかないかでできている(全か無かの法則)

 

そしてこの興奮の伝わり方はボールの受け渡しのようなものだ。

 

CGで興奮の伝わり(静止電位と活動電位、イオンチャンネルで電位が逆転する)

 

ボールを次から次へと伝える。ボールを受け取ったものは興奮して隣へ渡す。

渡されたらさらに隣に渡す。これが興奮の伝導

 

ところがこの受け渡しが、隣ではなく遠く離れた子へ一気に飛ぶということがある

といってボールを飛ばす。

間を飛ばして興奮を飛ばす。これを跳躍伝導というんだ。

 

さて、興奮はしなぷすというところへくると隣の神経細胞に「ドッジボールがしたい」ということを伝える。これはボールの受け渡しのようにできなくて神経伝達物質という物質を使って伝える。だから、この物質がうまく働かないと伝わらない。このようにして伝えるのを興奮の伝達という。

そして、カラスの脳の進化の話に入りました。

121回 【生徒実験】ニワトリの脳の構造を調べる

 トリの脳は視覚や聴覚の能力に優れている。それは、体重に対して脳が重いことや

 絵を見分けられるハト、ヒトを見分けるカラスの実験などからわかる。

 これはヒトの視覚ににている。この構造を実際観察してみてみよう。

  「鶏頭水煮」と呼ばれるドッグフードを使った実験です。

 

122回 脳の復元力

 

 今日で2年生の生物の授業の時間は最後になります。

 

3学期の授業で伝えたかったこと

 

どんなに苦しい難病をもってもまわりのパワーで素晴らしい能力を引き出せる・・・

生物には未知の力がある。生物はひとりでは生きられない。いつも他者を必要とし、自分も相手にとっては必要な存在になっている。

 相手を理解することは自分を理解すること

  ブタの目の構造を知ることで自分の目の構造を知ることができた。

  ニワトリの脳の構造を知ることで、自分の脳を知ることができた。

自分も他人に影響を与えている

他人を大切に思うことは自分を大切に思うこと

 

それが,一番,三学期で伝えたかったことです。

 

この1年間、様々なものを紹介してきました。夜遅くまで準備したこと、ひとつの教材を探しに全国を巡り歩いたこと。そして、そこには様々な出会いがありました。

 私が1年間、今日までこれたのは多くの人のおかげだと思っています。

 

週に4回、年間122回の授業はいっときたりともむだにはしたくない。その思いで走り続けました。

 

それは、今の出会いはもしかすると、これで最後の出会いになるかもしれない。

 最後の出会いに何を伝えよう・・・・という思いがあったからです。

 

そして,最後のメッセージ

「一期一会を大切にしてほしいです」

          ・・・・・・・・・・・・今日のこの出会いは もうこれで最後の出会いかも知れない。

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