慣性の法則

慣性の法則


第44回 コマを作ろう


9月に入り、涼しくなりましたね。二学期始まってどこも最初から授業だよ。

と生徒が嘆いている中での授業です。



二学期最初の授業の報告です。



今日のテーマは「コマを作ろう」です。



「みんなはこの夏どんなことをしたかな。私はジャーン、実は皿回しの修行を

していたんだ。」



とおもむろに、皿回しセットを取り出す。



生徒「それ前やってたじゃん」



「違うんだ、この皿は前と違いグレードアップされているんだ。その証拠にこ

の学校では私しかできないんだよ」



そういいつつ、皿を回し始める。



生徒「そんなの簡単に出来るんじゃないの。修行したなんて大げさなこといっ

て左・・・」といってやりたがる生徒



「じゃ、やってみな」と渡してみる。案の定出来ない。



「実は皿回しには極意があるんだ。今日はその極意を紹介しよう。」



「まず、皿と棒を45度の角度に保つ。そして、皿を手前にひくと同時に棒を

回すんだ。」



「このとき重要なのは皿を真和寸zyないということなんだ。皿の中心を常に

中央に来るように回転させるんだ。すると、すっと、中央に棒がいって、もう

棒を回さなくても皿は回り続ける。」



この中央がポイント、実は、この皿、中央一点で支えられるようになっている

んだ。



皿には、隅から隅まで重力が働いているんだけど、こういう風に重力が集中す

る点というのがあるんだ。この点を重心っていうんだよ」



皿回しは高速回転になると、棒が重心と一致するために安定して回ることが出

来るんだ。



 「さて、ここで、皿回しはおいといて、ここにこんな厚紙で切った図形があ

る。なんでしょう???」



生徒「茨城県だら」



うう、図星である、速くもわかられてしまった。つまらないなあ。もっといろ

いろいって欲しかったのに。



この茨城県のへそはどこだろう。へそっていうのは重心のことなんだけど、茨

城県の重心はどこだろうか。



生徒「茨城町?いや、美野里だよ、水戸かな」



さてどこだろうい。実は、重心の性質として、つるしてみると真下に必ず来る

という性質があるんだ。



この性質を使って、この茨城県の地図のちょうど、取手市の市役所のあるあた

りを穴であけてつるしてみよう。そして、その穴に、五円玉をつけたいとをつ

るしてみよう。糸は、茨城県を縦断するね。重心はこの糸上のどこかにあると

考えられるんだ。



そこで、今度は、古河市役所でも同じように糸をつけて、おもりをたらしてみ

よう。



さて、どうなったかな。



糸が一点で交差したね。ここで考えてみよう。この子菓子からおろしたいとも

重心を通っているはずで、前の糸も重心を十手いるはずということはこの好転

はなんだろう。そう重心だよね。



といいつつ生徒に確認させる。



生徒「岩間だ」



そう、岩間駅をちょうど通っているね。実際、この岩間駅でさっきの皿回しと

同じように指で支えてみるとほら、うまく釣り合った。



ということは、茨城県を岩間を中心にすると皿回しが出来るんだよ。



この方法を使って、みんなでコマを作ってみよう。



一人一個ね、



半に一枚画用紙を配る。



画用紙を自分の好きな形に切る。そして、糸一本の上の方ををテープをつけて

つり下げる。



垂れ下がった糸上に重心があると考えて、線を引く。



これを2回やって見るんだ。そして、得られた交点、これふが、重心だな。試

しに指でここを押さえてみるとほら釣り合っただろ。重心を軸にするとコマは

回りやすくなるから、ここに、にマッチ棒をさして、コマの出来上がり。



ちょうど作品が出来終わった頃に授業終わり



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第45回 人の歩く速さ


昨日は茨城県の重心を求めるという実験をしたよね。ところで、重心はどこ

だっけ?



生徒「岩間」



そうだね。ところで、こうやって、重心を求められるようになったのはこうい

う風に正確な地図があるからなんだけど、江戸時代、今から200年くらい前

に正確な日本地図を作り出そうとした人がいたんだ。だれだか知っているか

な。



生徒「伊能忠敬」



(生徒の中の数人が知っていて驚きました。結構、この人って認知されている

んですね。)



そう、伊能忠敬、この人、55歳の時に幕府に命令されて16年かけて日本を

歩いて作ったんだよ。ではこの伊能忠敬はどうやって日本地図を作ったんだろ

う。



実は歩測という方法なんだ。ではこの歩測とはなんだろう。歩いて測るという

ことなんだけど、何を測ったのかな。



生徒「距離」



そう、距離だね。では距離を出すためにはどう歩けばいいのだろう。

まず、何歩歩いたかという歩数が必要だよね。他に何が必要だろう。

そう、歩幅が必要だね。歩幅ってなんだろう。歩幅って1歩の長さのことだ

ね。



これをどうすればいいのかな。



そう掛け合わせればいいんだ。

何歩歩いたかを数えて、その数に一歩の長さをかければ距離が出て来るってい

うわけさ。



では、これを使って、ちょっと、この実験室の奥行きの長さを調べてみよう。



歩け歩け協会さんによると一定の歩幅で歩くには3つの極意が必要で

 1つはかかとから着地すること

 2つは足をけり出すこと

 3つは背筋を伸ばして遠くを見ることなんだ。



では、やってみるね。



1,2,3,4,・・・・・14



どうやら歩数は14歩みたいだ。では、一歩の長さはえい



76cm



つまり 0.76mだな。

ではかけてみよう。 14×0.76=10.64m



こんな数字が出たね。では実際、メジャーで測ってみるよ。



10m65cmほとんど一致したね。このようにして、伊能忠敬は日本地図を

作ったんだけど、ここで、単位を考えてみよう。



歩数は○歩と表せるけど、1歩の長さってどうやって表せればいいんだろう。

長さだからmで表せそうだけど、ただの長さとこの「1歩の長さ」を区別した

いよね。



そこで、こう考えるんだ。1歩の長さというのを1歩毎に区切った長さと考え

るんだ。そう考えて、mのあとに区切ったという意味で「/」をいれて、その

あとに「1歩」と書きたいんだけど、この1は省略して、「m/歩」と書き表

すんだ。読み方は「メートル毎歩」と言う単位なんだ。この単位聞いたことな

いだろ。どこの参考書にも載ってないぞ。私が今作ったんだから。



伊能忠敬は距離を求めるのに歩幅で区切った。今日は、それを時間で区切って

やってみよう。



使うのはこの記録タイマー(打点式)、これは関東では1秒間に50回振動す

るものなんだけど、と言うことは1/50秒に一回打点するということになる

ね。これを使うんだ。1/50秒ごとの距離だとあまりにも短すぎてよくわか

らないから今回は10打点でやってみよう。つまり10/50=0.2秒ごと

だ。だから、単位はさっきの「歩」のところを「0.2秒」に変えて「m/0.

2秒」という単位になるんだ。ここで、距離を時間毎に区ぎったこの量を「速

さ」っていうんだ。



今日は、記録タイマーで速さを求めよう。(30分経過)



まず、やり方を説明しよう。この記録テープを2mほど準備する。そして、こ

の記録タイマーにセットする。



セットの仕方は上にカーボン紙が来るようにセットするんだ。そうすると、

テープがひかれると同時にこのカーボン紙が回ってテープに記録されるという

わけさ。(5分経過)



ではやってみよう。



生徒実験(生徒で動いたのは約半数でしょうか、他の生徒は何もしないでただ

おしゃべりをし続けていたのでした。)



出来たら、はじめの20cmは取り除いてね。これは、最初の一歩を踏み出す瞬

間なんで、歩く速さをあらわしてないから。そのあとから、10打点ずつ

ちょっと区切ってみて。(区切ったところで授業終わり)

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第47回 電車でGo! 1


今日は、電車でGo!です。



この夏、私は、「マリンブルーくじらなみ号」という臨時快速に乗ったんだ。

この快速、すごくて、群馬県の高崎から、新潟県の柿崎へ行く列車なんだけど

この区間所々に難所があって、なかなかこういう風な直行便って珍しいんだ。



これから、その中でも、ノンストップ区間の宮内、柏崎勘のビデオを見てみよ

う。



撮影しながら30秒ごとに速さをいっているから、みんな記録してね。



ではスタート



 はじめの頃は、生徒にどよめきがあったが



単調な景色に、

15分を経過すると「まだあるのかよ」

という雰囲気になりました。



やはり、ノンストップ24分11秒間は長いかも知れないなあ。



と思いつつ、速さを記入させました。



そのあと、グラフ用紙に折れ線グラフでグラフ化しました。

(15分)



終わり



授業が終わって

 この作品を作った当初(8月1日に作成)は傑作だと思ったのですが、実際

授業に使ってみると長すぎたみたいでした。

 v-tグラフから面積を求めるという目的は達成しませんでした。

 これは次の時間に持ち越しです。

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第48回 電車でGo! 2


今日は面積を求めて距離を求めようです。

---------------------------------------------------------------------

前に電車でGo!やったけど、本物と違うのはなんだろう。

そう、「あと○○m」と言う表示がないことだね。あのゲームは距離が表示さ

れるけど、私のは距離が出ていないんだ。では、距離はどのくらいあったんだ

ろう。



実は、みんなが書いたグラフから求めることが出来るんだ。どうするか。



このグラフ、縦軸が速さで横軸が時間だよね。こういうグラフをv-tグラフ

と言うんだけど、このv-tグラフの面積が距離なんだ。



では、どうやって面積を求めようか。なんか、速さがジグザグしているからこ

のままだと求めづらいよね。だから、速さを平均して、台形の形に近似してみ

ようと思う。



では、やってみよう。まず、一番多い速さは時速90km/hだね。これを平均

としよう。



2分で時速90km/hの点があるね。これと、はじめの点を直線で結ぶんだ。

次に、23分で時速90km/hまで直線でひく。そして、その点から24分1

1秒の終わりの点までひき、台形の完成。(これに結構手間取りました。生徒

はグラフを書くのが苦手です)



このでこぼこしたのを平均したこの台形の面積を求めて距離を求めてみよう。



でも、ここで厄介な点があるんだ。それは、速さが時速90km/hと1時間毎

の速さをあらわしているだろ。それなのに、測ったのは30秒ずつと言うこと

で秒単位でやったから、そのまま面積を求めちゃ行けないんだ。まずは単位を

そろえよう。



時速90km/hは秒速にあらわすとどうなるだろう。

        90km   90000m    25m

時速90km/h=------------=-------------- =------------=25m/s

        1hour   3600s     1s



台形の面積を求めるには上底と下底の大きさが必要だね。



上底は21分だから21×60=1260s



下底は24分11秒だから 24×60+11=1451s



ではこれを使って面積を求めよう。



(1260+1451)×25/2=33887.5m



時刻表で見ると この間は33.7kmだからほぼ一致したね。



 さて、今日はここでもう一つ違うことを考えてみよう。



それは、電車の外で電車が通過しているのと電車に乗っていて電車がすれ違う

ときではどちらの電車が速いだろうということだ。



ここに、先日撮影してきたビデオがある。これを見て考えてみよう。



まず、外から見ているとき、通過する時間は、8.81秒

中から見ると4.42秒



これからどちらが速いだろう。



そう、電車の中で見たときだね。



ではなぜそういえるのか。



実は、ここで、速度という考え方が重要なんだ。速度とは速さに向きを持った

ものと考えて欲しい。



外から見ている人にとっては、左向きに90km/hで動いているということ

を矢印の向きで速度の向き、矢印の長さで速度の速さとしてこのようにかける

んだ。



        ←-------------○



○は観測者のいる位置なんだけど、これが電車に乗っている場合は

     

       ○←-------------



観測者が←の先端にいると考えられるんだ。ここに、すれ違うということは

逆向きに90km/h進んでいるということだから。こうかけるね。



                -------------→



観測者からこの電車を見るとすると

       ○-----------------------------→



こういう風に観測者から見た速度という考え方を相対速度と言うんだ。これを

使うと、90+90km/h=180km/hと倍の速さになるんだ。



倍というわけで、時間は半分になるんだ。



相対速度って別に珍しいことではないんだ。例えば、私が、みんなから、遠ざ

かっていくとしよう。



しかし、私にとってみれば、静止しているみんなの方が、遠ざかっているよう

に見えるんだ。



(終わり)



授業が終わって

台形近似に時間がかかりました。そして、なぜ、単位をそろえなくては行けな

いかわかった生徒はどれくらいでしょうか。



ちょっと、単位変換は難しいです。



最後の15分で相対速度の話をしました。今回は単純に直線上での相対速度に

限定してみました。

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第49回 台車の運動


今日はこの台車を転がしたとき、どんな速さで移動するかを調べよう。



まず、台車に記録テープ(2m)をつけ、テープを記録タイマーに通す。



はじめ台車を静かに押し、1mぐらいうごいたところでそこに力を加えてみよ

う。



そして、グラフ用紙に10打点ずつ区切って順番にはって行くんだ。



生徒実験開始



ではこのグラフから何がわかるだろう。



まず、力を加えると速さが大きくなると言うことがわかるね。



ほかに、力を加えていないと、一定の割合で速さが小さくなる。これは摩擦に

よるものと考えられるんだ。



(終わり)



授業が終わって

 台車を転がすというただそれだけなのに、生徒はよく熱中しました。一人1

回実験をしてグラフを作ることということにしたのですが、ほとんどの生徒が

実験に参加したという感じです。



 ただ、打点式の欠点が出てきました。



まず、カーボン紙の消耗が激しいこと。だいたい2時間で1回変えないとだめ

みたいです



次に以前もこの会議室で話題になった、双子打点が出ること。これは記録テー

プを速くひくと起こるらしい。どちらの点を取ればいいのか生徒に聞かれまし

た。

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第50回 力が常にかかるとき


台車の運動で力を加えると、速さが大きくなるということを確かめた。



今日は、「では同じ力が常に掛かっているとき物体はどんな運動をするか」考

えよう。



身近なものとして、重力があるんだ。これは常にかかっている同じ力なんだ。

この重力による物体の運動を見よう。



まず、記録テープを50cm切り取り、100gのおもりをつける。

スタンドに設置した記録タイマーに記録テープを通し、記録タイマーを作動さ

せる。



おもりを落として、2打点ずつ区切って、台紙に張り付けよう。



どうなったかな。



なんか階段状になったね。



生徒「比例してる」



各記録テープの先端の中心に点を打って、それが通るような直線を引いてみよ

う。



実は、常に力がかかると速さは等しい割合で加えられて運動して行くんだ。

この運動を等加速度運動と言って、この時の勾配を加速度っていうんだ。



加速度は英語でアクセラレーションというんだ。車のアクセルを踏むとダンダ

ン速さが大きくなるね。つまりアクセルって加速するという意味があるんだ。

だから、この勾配をアクセラレーションの頭文字でaであらわすんだ。



そして、速さと時間には v=at



と言う関係があるんだ。



ところで、この運動で、おもりはどのくらいの距離を移動したんだろう。



前やったように、距離はv-tグラフの面積であらわされるよね。ここで、時

間tの時の面積を考えてみよう。



そう、この三角形になるんだ。



この三角形の面積を求めよう。



底辺がtで高さがvだから、面積は 1/2vtで表せるよね。



v=atを使ってあらわすと、1/2at^2で表せるんだ。



(終わり)



授業が終わって

 ここのところ、毎日のように記録テープを使い、生徒各人が台紙やグラフ用

紙に張り付けるということをしている(v−tグラフ中心授業)ので、記録

テープの消耗が激しいです。



もう9巻使ってしまいました。



s−tグラフについては一切触れていません。s−tのsと秒をあらわすsと

を混同されると困るし、切り張りのグラフではv−tグラフしか出来ません。



ここのところを皆さんはどのように扱っているのでしょうか。

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第51回 驚異の雨粒


さて、ここに、ビー玉と100gのおもりがある。これを同じ高さから落とす

とどちらが速く落ちるだろうか。



生徒「重い方だよ」



ではやってみよう。どうだったかな。同時だね。



昔、アリストテレスは「重いものが速く落ちる」と言ったんだけど、この人偉

大な人だったので、長い間誰も疑わず信じられてきたんだ。けれど、実際やっ

てみると、同じなんだ。



これは、「物体は、同じ加速度で落ちる」という性質があるからなんだ。



この加速度を重力加速度っていうんだ。大きさは9.8m/s2、この値は物理

で一番重要な数字だから覚えておいてね。



では、この重力加速度を使うと前回の授業出てきた速さの式や、距離の史記は

どう著せるだろう。



 v=at       → v=gt



 距離=1/2at^2 → 距離=1/2gt^2



この二つの式から v=√(2g×距離)と言う式ができあがるんだ。



この式を使って、次の問題を考えてみよう。



東京タワーから釘を落とした。地上での速さは時速何km/hだろう。



計算機を各班に配り、計算させる。



そう、時速290km/h、新幹線並みの速度だね。だから、高いところにい

る人は危ないから上からものを落としては行けないんだよ。



では同じように地上10kmで発生した雨粒が地上に振ってきたときの速さを

求めよう。



時速1590km/h、すごい、戦闘機並みの速度だ。こんな雨降ってきたら

怖いよね。だから、今日のテーマは驚異の雨粒なんだ。しかし、実際はこんな

雨は降ってこない。それはなぜか。



ここにテッシュとビー玉がある。これを同じ高さから落とすとビー玉の方が速

く落ちるね。



これは、ティッシュに空気抵抗が大きく働いているためなんだけど、雨粒も、

ダンダン落ちて速度を上げると空気抵抗が大きくなって、速度が上がらなくな

るんだ。だからこんなに速く落ちてこないんだよ。



では、本当に空気抵抗が物体の落ちる速さに影響を与えているんだろうか。



ここに、羽と金属片が入っているガラス管がある。中には空気がひっている。



金属片と羽を同時に落とすと羽はゆっくり落ちてくる。



ではこのガラス管の空気を真空ポンプで抜いてみよう。



(真空ポンプで抜く)



さてどうかな。



同時に落ちるようになったね。



どうやら空気抵抗が内分、両方とも速く落ちるようになったみたいだ。



真空の世界では、空気抵抗が働かないため、どんな物体も同時に落ちる。



これを証明している実験がある。それは、月での実験なんだ。



「宇宙の記録」8



ハンマーとハヤブサのはねを落とすシーンを見せる。



月の上では重力が1/6だから、地球よりゆっくり落ちるね。しかも同時に。



(終わり)



授業が終わって

速さ5と距離の式からの式変形は授業では扱いませんでした。やっても、意味

がないように感じたから。



空気抵抗は定性的な扱いで表面積や速度と関係があるとは触れた程度にしまし

た。



空気抵抗から力の釣り合いを見て欲しかったのですが、説得力がなかったみた

いです。これは次回の課題です。



空気のない世界の物体の運動なんて、実物を見る機会なんてもうないだろうか

らみんなに見て欲しかったです。(見てたのはいつもの通り少数でした)

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第52回 ボールの投げ上げ


 ちょっと今日は天気が悪かったです。



そんななか、生徒にぶーぶー言われながら、グランドで実験です。



テーマは「ボールの滞空時間を長くするには」です。



高くあげればよい。



と言うことで一人10回、野球のボール(硬球)投げあげた猪飼をやりまし

た。



投げ上げた時の手の地面からの高さは無視して、地上に落下するまでの時間を

競うものです。(ストップウオッチで測定)



女の子は2秒だい。男子では4秒台でした。



真上にとばすより、斜めの方がとばしやすいので滞空時間が長いという結果が

出ました。(斜めの方が、横税分の速度にはじめの速度が使われるから同じ力

で投げたとすると滞空時間は短いはずなのですが・・・)



教室に戻ってきて、(残り15分)



実験データの検証



はじめに投げあげたときの速さと落下したときの速さとどちらがはやいでしょ

う。の質問



そして、この投げあげたボールは途中で上空で静止したよね。この静止するま

での時間と静止してから地面につくまでの時間とどちらが長いかと言えば、こ

のボールには重力しかかかっていないから同じ時間なんだ。だから、頂点に達

した時間は全体の半分なんだよ。



その半分の時間を2乗して4.9をかけると高さが出るんだ。



各自、自分の記録から高さを出して終わり。



授業が終わって

 この実験、ストップウオッチの誤差とかで数メートル誤差が出るので「速球

王」とか使うとより厳密かも知れない。



今日は 1/2gt^2の公式を使ってみようと言う企画。内容が薄すぎるけ

ど、ボールを投げあげるなんて体験は滅多にしないから記憶に残るのではない

でしょうか。  

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第54回 慣性の法則


ここに、ジャンピングトーイという玩具がある。



仕組みは簡単で、吸盤で押さえつけて、バネの力で飛び上がるんだ。



結構時代物でインベーダーのシールがはってあるんだ。



このジャンピングトーイ飛ぶのはいいんだけど、とんだ位置に落下しないので

なかなか協商かいしようか迷ったんだけど、頭の部分に単三電池を取り付けた

らバランスよくなってました近くに落ちるようになったからこれを使って実験

するね。



この台車の上に菓子箱の上蓋を載せて、この上にジャンピングトーイを置く

と、この上で飛び上がってこの上に落ちるね。



では、この台車を動かしてジャンピングトーイをとばせたらどうなるだろう。



やってみるね。



菓子箱の上に落ちる。じつはこれが重要なんだ。運動している物体の中にいる

物体には慣性が働いていて運動し続けているんだ。だから、飛んでいる最中も

運動しているので、同じ位置に落下するんだよ。



これと同じ様なことをビデオで見てみよう。

「やってみようなんでも実験」から「慣性ためせば歓声あがる」、自転車を運

転しながらボールを打ち上げるVTRをみせる。



では、次に動いている車が急に静止したらどうなるだろうか。



実験台の上に荷物を運ぶ大きな荷台車を載せ、その上に力学台車を載せ、荷台

車を静かに動かし止めてみる。力学台車は前に飛び出す。



’89年度ハローサイエンス「慣性」を見せる。





運動し続けるものは運動し続けるんだよ。



では今度は静止しているに台車を急に動かすとどうなるだろう。力学台車は後

ろ向きに下がったね。実はこれは、静止しているものは静止し続けるという慣

性のためなんだ。



終わり

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