光と音(波動)

光と音(波動)


1回 うなる試験管


今日は、午前中は対面式、新入生歓迎会などがあり、午後から授業がありまし

た。



物理1発目の授業を報告します。

 教室にはいる。

生徒「先生、授業やるの?」

私「今日は授業のやり方を説明するから」

チャイムが鳴る。それじゃ出席をとるか。と一人一人呼名する。

といっても、去年教えたメンツが多くそろっているのでそんなには緊張しな

い。

導入:さて、昨年も化学で一緒だった子もいるけど、今年の物理はいつもと違

うぞ。と早速、「今年の物理はいつもと違うぞ」とタイトルの入ったプリント

を配る。



化学の時にはいくつか問題があった。それを改善するために、このようにし

た。それがこの新方式A4ノート法だ。

発展:

試しに今日の分を自己紹介がてら配ってみよう。

まず、プリントに第  回とスペースがある。ここに1といれてくれ。

というのは、私は物理、2組から5組まで4クラス教えているんだが、授業時

間が違うんだ。テスト前を数えてみたら、6回ぐらい違うんだから

生徒「えーもう数えたの(笑)」

だから、授業回数がバラバラになるからクラス毎に回数を書いてもらうんだ。

そして、日付と曜日と天気と気温、この天気と気温というのが大事なんだ。物

理(理科全体)は自然を相手にしているから天気や温度が変わると結果が変

わってしまうことがあるんだ。だから、かいてくれ、今日は曇りで気温は18

度だな。



授業はいくつかの課題を考え、そして、実際に実験や観察で調べるという風に

やるんだ。



今日はまだ、A4ノートが準備出来ていないと思うから(用意していたらすご

いけど)B4のプリントを配ったけど、いつもはB5のプリントだからね。

このプリントだって、右半分は何も書いていないだろ。



実はここがミソなんだ。まず、ノートはA4を見開きで使うんだ。そして、左

半分にB5プリントを貼ってもらうんだ。そして、右半分には実験や観察の

データ、意見や感想を書いてもらうんだ。今日は、そのA4で右半分に当たる

ものとして、B4プリントで右に余白を空けたんだ。



なぜ、A4か。ここに去年B5ノートで同じようにプリントをはり付けたノー

トがあるんだけど、B5だとプリントを貼るにはわざわざ切らなくては行けな

いんだよ。

 これはめんどうだろ。それに、切り取ったところに重要なことが書いてあっ

たりしたら大変だろ。だからA4を使うんだ。

 それにA4は大きいからより多くの情報を書き込めるんだよ。



 みんなの中にはプリントはファイルにして、ノートはノートと別にすればい

い。と思う人もいるかもしれない。それが違うんだ。プリントと授業内容はい

つも直結している。プリントはノートの一部なんだよ。だから、それぞれを分

けるなんてことは出来ないんだ。



 そして、ここで気をつけて欲しいのは、このノートにルーズリーフを使って

欲しくないんだ。



これは、私のポリシーなんだけど、ルーズリーフだと入れたり出したりが自由

に出来てしまうだろ。それが私はいやなんだよ。考えてみてよ。

 私は、授業は一つの大河ドラマのように一年を通して完結するドラマだと

思っているんだ。それをルーズリーフにしてしまうとなんか、大河ドラマを総

集編とか言って編集することが出来ちゃうからそうなると大河ドラマとしてみ

て欲しい私としてはくやしいんだよ。これわかるかな。



そして、テストもこのノート持ち込み香のテストで実施します。というのはテ

ストも今までやってきたことをすべて盛り込みたいから、持ち込まないと解け

ない問題にしようと思っているんだ。



 今日の課題1はこれです。自分を自分の名前で紹介できますか。私の自己紹

介は  ご・・・誤解されます

    と・・・とてもシャイです

    う・・・宇宙から来たと言われます

    ま・・・マシンとも言われます

    さ・・・さあ私は何者でしょう

    の・・・農学部の出身です

    り・・・理科は今年で4年目です

みんなも、自分の名前で考えてみよう。



 続いての課題2はこれ、あなたは次の何を信じていますか。またその理由は

  心霊現象

  超能力

  UFO



プリントをノートに張り付けるわけだから、今までのようにプリントを回収し

て採点することが出来ないんだ。だから、授業中にはんこを押して回るよ。

(このはんこ先日、大阪で手に入れたもの・・・クマさんの図柄)

そういいつつ、班を回っていく。



なかなか自分の紹介が出来ない子も何人かいた。

課題2にかんしては書いてあるのが何人かいた。



みんな課題2まで終わっているみたいだから、ここで課題3について考えてみ

よう。



課題3 ここに試験管に指1本分の硫黄が入っている試験管にスチールウール

を詰めてあります。これは課題2に関連して、化学では証明できない現象をこ

れから見せるものなのです。



実は、この試験管、生きていて歌うのです。

これは化学ではおかしい話です。硫黄と鉄なのだから、ただ硫化鉄が出来るだ

けで歌うなんておかしいはずです。



 では、実際歌わせてみましょう。ここに、ハンドバーナーがあるので試験管

のそこを熱してみる。試験管を上向きにしておくのがポイントなんだ。すると

この試験管が歌い出すんだ。

 

 しばらくして、「うおーん うおーん」と鳴り響く。

なんか不思議だろ。仕掛けを聞いてしまうと大したことはないかもしれないけ

ど、知らないと不思議、これは、課題2にも通じると思うんだ。こういう超常

現象も知ってしまうと大したことはないかもしれないけど知らないとすごく不

思議だろ。



まとめ:物理ってこういうように世の中では当たり前だけどよく考えてみれば

不思議だなと思うことを解明してみようと思うんだ。一年間こんな調子で行き

たいと思うんでついてきてね。



授業が終わって

いきなりA4を使うときいて驚いている生徒が多くいた。まだ、みんな緊張し

ているせいか、割とすんなり進めた。



問題はこれからです。果たしてA4ノートをみんな用意できるかな?


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2回 食塩の色は何色か(黒い炎・カラーシャドウ)


導入:ここに食塩が入れ物には言っているんだけど、この食塩何色に見える?

生徒「白」

そう白だよね。でも本当に白なんだろうか。



ここに、顕微鏡がある。この顕微鏡で食塩を見てみよう。ほら、なんか四角い

のが見えてきたよね。



と、顕微鏡+CCDカメラでテレビに映す。



透き通って見えるよね。実は、食塩には色がないんだ。そして、どこから見て

も四角に見えるこの食塩、四面体なんだよ。これが、白く見えるのとなんか関

係しているんだよ。今日は、色の見え方について考えてみよう。



発展:ではこの食塩、熱してみたらどうなるだろ。ハンドバーナーで熱してみ

よう。



何色になったかな。



黄色だね。実は食塩は黄色になる素質を持っているんだ。そしてその素質とい

うのは、食塩がエネルギーを得たときに発するものなんだ。こういう風にエネ

ルギーを受け取ることを「励起」って言うんだ。

 食塩(塩化ナトリウム)のナトリウムは励起すると黄色の色を出すんだ。



ここに、励起させた電球がある。これはナトリウムランプと言うんだけど、い

ま、これにナトリウムの蒸気を吹きかけたらどうなるだろう。



蒸発皿に食塩を入れて少量の水に溶かす。



そこにエタノールを入れて、このエタノールの入った蒸発皿に火をつけると中

の食塩がエタノールが燃えるとともに蒸発するんだ。そのとき、ナトリウムは

励起して、黄色の炎が出るんだ。



どう、黄色の炎が見えるだろ。



ではこの黄色の炎が出ている蒸発皿にナトリウムランプの光を近づけよう。



生徒「うわあ まぶしい」



どうだい、蒸発皿から黒色に見えないかな。実は、励起したナトリウムは光を

吸収すると黒色になるんだ。



このナトリウムランプを使うと面白い現象を見ることが出来るんだ。



ここに、「びっくりいろあそび」と言う本があるんだ。この本、いろんな色が

あるんだけど、これをナトリウムランプの下で見ると何色に見えるだろう。



さて、これは何色

生徒「黄色」

それではこれは

生徒「黄色」

実は最初の色は赤、次は茶色のものだったんだけど、こういう光のもとではみ

んな黄色に見えてしまうんだ。



ここで、知っておいて欲しいのは、



ものが見えるというのは、光が物体に当たって反射したものが見えると言うこ

となんだ。



この反射した光というのはどういうものかというと、ここに、赤、青、緑の色

が出る光があるんだけど、この3つの光をあわせるとどうなると思う。



それでは実際あわせてみよう。白くなったね。色はこの赤、青、緑の三つの色

であらわせるんだ。これを光の三原色と言って、これをあわせると光は白になっ

てまうんだ。



 では、この集まっている光に陰を作ったらどうなるかな。



手をかざすと 黄色 マゼンダ シアンの色が見える。



あれぇ これは当てている光とは違うね。これは、光が吸収された後に残る色

と言うことで補色と言うんだ。



みんなが見ているものの多くは、本当は、この補色を見ているにすぎないんだ

よ。

(授業終わり)



授業が終わって

はっきり言って、はじめての試みの授業はあわただしかったです。CCDカメ

ラやナトリウムランプ、色遊びの絵本、カラーシャドー次から次へと見慣れな

いものが飛び出す授業と言うことで生徒はその意外性とおもしろさが伝わった

と思います。(生徒の感想から)



しかし、すべての色がこの3原色で出来る。と言うことをもうちょっと深めて

やってみたいと思った。次回は目の仕組みから、色を捉えるつもりです。


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3回 かごの鳥(目の構造、ベンハムのコマ)


導入:昨日、色についていろいろやったけど、ここでその色の関係をおさらい

しておこう。



と、ここで美術から借りてきた「色光の混合」を見せる。



人間の目の構造の話をしよう。目には視桿細胞と言って赤と青と緑と3種類の

光を強く感じる細胞があるんだ。だから、この三つの色の組み合わせですべて

の色を見分けているんだ。これを光の三原色って言ったね。



 ものが見えるというのは、ものに光が当たったときに反射した光を見ている

んだ。また、ものに吸収されてしまった光を考えてみるとそれは補色の関係に

あるんだ。



たとえばここに緑色のものがある。そうするとこれが緑に見えると言うこと

は、この物体が吸収している光は赤と青の光、つまり、マゼンダの光を吸収し

ていることになる。



また、赤色のものだったら緑と青の光を同時に吸収している。つまり、シアン

を吸収していると言うことになるんだ。



ここで、前任者が作ったオリジナルソフト「色光の混合」で色の混合について

再確認する。



続いて、盲点について、プリントに左に○と右に×が10cm暗い離れて書い

てある。



右目を閉じて、左目で×を見る。そのとき、○が見えているのを確認しながら

紙を動かす止まるが見えなくなるところがある。そこが盲点だ。

 

次に物質が黒のものを考えてみよう。これはすべての光を吸収してしまったの

で黒く見えるのだから、逆に言うと、目の方では3つの細胞が同時に働いてい

ることになるね。では、この細胞を疲労させて、光をバラバラに見させてしま

おう。



ここで、ベンハムのコマづくりの説明



続いて、目にはおもしろい仕組みがあって、一定の度合いに一つの視桿細胞を

疲労させると逆の補色が見えてしまうことがあるんだ。



まず準備するのは赤、青、緑の三種類の色紙、それを鳥の形に切り抜く。

それを画用紙の上に置く。



続いて、もう一つのが用紙に鳥かごを書く。



何も書いていない画用紙の上に切り取った鳥を置き、それをしばらく見続け

る。そして、すかさずその画用紙を鳥かごに変えると補色が現れて見えるん

だ。



ここで、工作にはいる。一応、鳥は三種類できたのだが、教室の電灯では暗い

ためか補色が見えないこと見える子が出てきてしまった。(太陽光のもとでや

るべきだったかもしれない)



また、コマの方は、軸の楊子を固定するのに使ったボンドが乾きにくくて、授

業中にどこの班も確認することが出来なかった。もう少し、要領よくやる必要

があると感じた。



授業が終わって

光の授業は教室の明かりだけでは厳しいものがあると感じた。晴れた日にやる

のが望ましいと思った。



また、ベンハムのコマは軸を固定するうまい方法がないか今模索中である。よ

い知恵があったら教えて欲しいです。(次のクラスは月曜にやるので早急に知

りたい)



目の構造は生理的機能で確かに純粋な物理とはかけ離れているかもしれませ

ん。しかし、物理現象を観測するのは人間です。その人間が正しく物理現象を

観測するには人間自身の物理現象(目の細胞の化学物質が反応しているので化

学現象かもしれない)を知っておくべきではないかと思い取り上げました。



けっきょくA4のノートのスペースに色光の混合の図しか書かないなんてス

ペースがもったいないと生徒はぼやかれてしまいました。



次は屈折の授業です。台硝子の屈折率を求めさせてみようと思います。


4回 消えるガラス・屈折率の測定

導入;ここに、二本のガラス管がある。そして、こちらに水の入った試験管が

ある。この試験管にガラス管を入れると、ガラス管は太く見えるけどあるのが

わかるね。



ところが、こっちにも同じ様な液体が入っている試験管があるんだけど、この

試験管にガラス管を入れると・・

「あっ ガラス管が消えてしまいました。」



実はこの試験管の中にはグリセリンと呼ばれる液体が入っています。この液

体、ガラスにある意味で近い性質を持つんだ。



よく似たものの中にはいると身を隠せる隠れ蓑の術とかあるよね。あれと同じ

なんだ。グリセリンとガラスは似たものだから消えて見えなくなってしまうん

だよ。



では、空気にガラスをおいたと考えよう。明らかにガラスが存在しているのが

わかるね。と言うことは空気とガラスは透明なのに見えると言うことは何かが

違うんだ。今日は、光の曲がり型の違いでそれを追いつめてみよう。



まずどう曲がるか、次のようにして調べよう。



発展:台形ガラスをノートの真ん中に置く。上と下に平行線を引く。これが、

ガラスと空気の境界面だね。その境界面の中央にまち針を一本立てる。



そしてその右上にまち針を適当に一本立てる。はじめのまち針のおいた点を

B、右斜め上においた点をAとすると、ガラスが空気と同じ性質のものだった

ら、光は直線ABをまっすぐに進むよね。つまり、AとBは一直線上に並ぶと

言うことで横から見ると重なって見えるはずだね。



これをガラスを通してみるとどうなるか。ということで、台形ガラスの下線

で、A、B二つのまち針が重なって見える点Cを探すんだ。



このCとBを結ぶと選は曲がるよね。ここでどのくらい曲がったかを調べて欲

しいんだ。



どうやるかというと、直線ABを、直線BCを引いた後に半径BCの円を書く

んだ。そして、その円と直線ABとが交わるところをA’とするんだ。



また、Bを通って、ガラスの境界面に垂直な線を書くんだ。A’からこの線に

垂直な線を引き、ぶつかったところをEとする。またCからも同様に線を引

き、ぶつかったところをDとするんだ。



ここでA’EとCDの長さを測定する。そしてA’E割るCDで屈折率を求め

るというやり方なんだ。



(生徒実験)



第3回の補色の実験で補色残像が見えなかった生徒はそれを見てからの実験と

言うことだったが、かなり厳しいものがあった。(未だに補色残像が見えない

生徒もいる)



二つの値を早々と求めてしまった生徒、形だけは作業として出来るけど意味は

分からずやる生徒が大半。この生徒に対してどういう風にフォローするかが大

変である。



理解した生徒も復習のつもりでもう一度やってみようかな。このクラスは授業

時間に余裕があるクラスでもあるし、屈折率の概念もしっかり押さえて欲しい

と思いますから。


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5回 プリズムの話


導入:まずはこの曲を聴いてもらいましょうこの曲は何かな。

 この曲は広末涼子さんの「風のプリズム」という曲です。



ところで、みんなは、プリズムというとどんなイメージがあるかな。

生徒「早朝」「さわやか」「虹」「7色」

雨上がりに輝く空を思い浮かべるものとかいろいろいました。



このプリズムを今日は考えてみよう。



まず、復習だけど、光は3原色で出来ているという話をしたけど、テレビから

はどういう光が出ているだろう。ここに、直視分光器というものがあるんだ。

これでテレビを見てみよう。

生徒「七色に見えるよ」

そうだね。テレビは三原色からで来ているんだけど、それ以外の光もあるよう

だ。物理の世界の色と人間が感じる色とは違うみたいだね。



いままで、光を合成することをやってきたけど、今日は色を分けることを考え

てみよう。



この直視分光器のように光を分けることを「分散」って言うんだ。



発展:ここに、石鹸水を入れた水槽がある。これにスライドプロジェクターで

光を当てるとどうなるだろう。



スライドプロジェクターが当たっているところは青っぽく、そして、そこから

離れると赤っぽく見えるね。角度を変えてみると、プロジェクターの明かりが

夕日のように赤く見える。



じつはこれが、空が青いのと関係しているんだ。まず、このプロジェクターの

明かりのようにすべての色を含んでいる光を白色光というのを覚えておいて

ね。この白色光から出た光が、空気中のちりや水滴に当たると青色の光が外に

拡がって行くんだ。これを散乱って言うんだ。昼間空があおいのはこの散乱の

ためなんだよ。



そして、ゆうやけがあかいのはこの太陽の光りが大気を長く通過する間に青の

光とか吸収されて赤だけが残ってしまうから赤く見えるんだよ。



プリズムはみんな知ってるかもしれないけど、色を分けるつまり分散の働きが

あるほかにもう一つ大きな働きがあるんだ。



それは、曇らない鏡という働きなんだ。ここで班毎に直角プリズムを配る。

このプリズムで蛍光灯をのぞいてごらん。色が赤と紫にわかれているね。



ところで、見る位置を変えると、プリズムは、見た方向の向こう側が見えな

くて、下の方が見えたり、上下が反対になったり、倒立の像になったりするん

だ。これは、全反射という現象のせいなんだ。



プリズム、きみはプリズムのようだ。と言う言葉を使ったとしたら、それには

いろいろな意味があるね。



7色を出す美しさ

見る位置によっていろんな場所を映し出す鏡



プリズムがつく歌もこうやって考えてみるとおもしろいかもしれない。



授業が終わって

なんか物理用語がいっぱい出てきました。ようやく物理の授業が始動したぞと

いう感じです。

 ヒット曲の中には聞いていて意味の分からない言葉というのが結構あるもの

です。



 この「風のプリズム」もその一つ、プリズムってなんだろうって生徒に聞い

て、漠然としたイメージしかないと感じました。私自身、双眼鏡とかの光学機

器に鏡の代わりとしてプリズムが使われると知って驚きましたから。



まだまだ知らないことがあふれていそうです。


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6回 「虹と蜃気楼の意外な共通点」天気 くもり 温度18度


導入:ここに満タンにしてゴム栓で栓をした水を入れた100mlの丸底フラスコ

がある。この丸底フラスコをスライドプロジェクターの前に置くとどうなるだ

ろう。ここで教室を暗くして、逆さにした丸底フラスコをプロジェクターの前

に出す。



スライドプロジェクターに投影すると背景に虹が現れる。(生徒にどよめき

が)



何が見えるかな。



そう虹だね。今、人工的に虹を作ったんだけど、色はどういう風に現れている

かな。ここで、生徒に外側から赤、黄色、青と答えさせる。(虹と言っても七

色でないので・・・)



この丸底フラスコ、実は、大きな水滴と考えられるんだ。雨が降った後にに

じってみられるよね。これは雨上がりは空気中に小さな水滴があるからなん

だ。



ここで、雨粒に見立てた丸底フラスコに入射する光と分散の関係を図に表す。



ここで、赤と青と屈折の仕方を見てみると青の方が赤よりも屈折しやすいん

だ。だから、光がわかれるんだよ。



屈折について、もうちょっと詳しく見てみよう。



みんなの机の上に水の入ったビーカーと何も入っていない試験管があるんだ。

試験管を立てて、横からビーカーを見ると試験管に移るものは曲がって小さく

見えるね。



ここで、試験管における屈折の説明



では、ビーカーの目盛りを手前にして試験管を斜め向こうにして、試験管を上

からのぞき込んでみよう。



ビーカーの目盛りが試験管に移っているのがわかるかな。実は、このとき試験

管は鏡のようになっているんだ。



ここで全反射の説明



さて、今日の授業のタイトル、虹と蜃気楼の関係と言うことでまだ蜃気楼の話

が出ていないね。実はこれからでて来るんだ。前にある水槽を見て欲しい。



3.2リットルの水に1.2kgの砂糖を溶かした砂糖水に静かに水を1リッ

トル加えたもの(12リットル水槽に入っている)



後ろにロウソクを何本か立ててあるんだけどこれに火をつけてみると(部屋を

暗くする)



生徒「わあきれい」



水槽に正立と倒立のロウソクの像が水面上に浮かび上がる。



生徒「蜃気楼って実際砂糖水じゃないじゃん」(これはいいつっこみだ)



そうだね。しかし、この単純な装置が実際の世界をうまく説明してくれるん

だ。



ここで、砂糖水の濃度における屈折について説明。



日本で蜃気楼が今の時期見えるところがあるの知っているかな。実は富山県な

んだ。富山県は高い山が多く、海岸線に山が切り立っているんだ。親不知な

んて言う地名はそこから来ているんだ。富山では海の中に高速道路があったり

するんだよ。



その富山では今の時期、雪が溶けて、冷たい水が海に流れ込んで海の上で冷た

い空気の層が出来るんだ。そこに中国大陸からの暖かい空気がのっかると、

冷たい空気はどんより重いから、この砂糖水と同じ様なことが起こるんだ。

だから、蜃気楼が出来るんだよ。



虹も蜃気楼も共通していること、それは光が、ちがう物質に入って屈折したり

反射したりして起こしている自然現象と言うことなんだ。



そして、屈折というのはなぜ起こるかなんだけど、これは、物質が違ってくると

光の速さが変わるからなんだけど、これについてはまた詳しく次回やってみよ

う。(終わり)



授業が終わって

本当は屈折のモデルまで行きたかった。ダイナミックにするために廊下にビ

ニールシートまで引いて準備したのにそこまで行かないでちょっと残念。



しかし、虹と蜃気楼についての原理とか、全反射とか詳しくやれたのでよかっ

たのではないかな。



なんか今日は屈折の絵ばっかりかいてしまいました。なんか、6回も授業して

きたのに内容が薄いような気がします。というかテストに出しにくい内容を

やっているような。なんか、新しい試みはなかなか難しい面を持っています。


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7回 「カメラの仕組み」


導入;まず、昨日の授業で、光が屈折するのは光が違う物質にはいるときに速

さが変わるためという話をしたよね。今日は、それがなぜ、屈折に関係するか

と言うことをビデオで確認してみよう。



「なんでも実験」3月2日放送から



体育館に生徒を集め、ビニールシートに向かって走って進み、ビニールシート

でゆっくり歩いてもらうという実験を紹介



何度もこのVTRをみて、速さが屈折に関係することを確認。



ここでピンホールカメラを登場。(厚紙で17cmの立方ボックスを作り、内側

に黒い模造紙を貼ったものに直径1cmの穴を開けたもの。と厚紙で16.5cmの

ボックスを同様に作り、スクリーンを貼ったもの)

生徒にピンホールカメラを回させて中を覗かせ、その様子を見る。



蛍光灯の明かりが倒立していることを確認する。



ここで、ピンホールが焦点を作り倒立の像を造ることを説明。

しかし、ピンホールカメラは明るくないと使えないと言う欠点もあると説明。



このピンホールの代わりに焦点を作るものとして凸レンズを紹介する。



発展:凸レンズによる実像と虚像の説明



各班に凸レンズを配り、遠くからレンズを見ると焦点が手前に出来て向こうの

景色が倒立になること



近づけると、ものが拡大されて虚像が出来ることを確認。

(終わり)

授業が終わって

今日はレンズの公式を使って、焦点距離を求める実験をやるつもりだったが、

屈折の後説明に時間をとりすぎたためか全然そこまで行かなかった。

このクラスは、他のクラスよりも3時間以上進んでいるので別に良いが、他の

クラスでは時間配分を考えてカメラの仕組みからレンズの公式までやってみた

い。


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8回 カメラの仕組み・その2(レンズの公式)


短縮授業の中、レンズの公式で焦点を求めるという

授業を強行しました。



あわただしい実験で、本当は焦点距離25cmのレンズなのに22cm台の値をはじ

き出されてしまって、私も困惑してしまい、生徒も「忙しかった」と言われる

始末



そして授業の終わりにまとめ

1 焦点を結ばないと実像が出来ない

2 大きい像と小さい像の違い

3 レンズは一部かくしても実像は消えない

4 凹レンズは虚像しか見えない



を確認させて終了させました。



生徒は何も写っていないついたてに電球の像が急に現れる(実像が出来る)を

見て喜んでいました。(この実験、中学でやっている実験なのですが・・・)


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9回 光線と言っても波である


太陽の光と人間の目の関係

 太陽放射のエネルギーと波長のグラフを見せ、

 「人間は、昼間活動するから太陽光線のうちエネルギーの大きい光を見える

 ように進化したんだと思うんだ。それが可視光線っていうんだ。」



ここで、「カシコウセン」と「蟹工船」はにてるなあと言うことで、小林多喜

二の話をしていたら時間が過ぎていってしまった。



太陽からはいろんな光が来ているんだ。その光は、波長という分け方で種類を

分けているんだ。実は光は光線 、線と言っても波なんだよ。

ここで、波長は山から山までの長さと説明



長波、中波、短波、赤外線、紫外線について説明、波長が短くなるほど、危険

な光線があるんだと説明。



ここで、ガンマ線を浴びて超人になった超人ハルクについての話。(そんな話

しているから授業が終わらないんだよ!!)



偏光のイントロ(ストローで作ったすだれモデルを使用)

牛乳パックを使った偏光についての装置を生徒に回してみさせる

(「理科授業に役立つおもしろクイズ」から。牛乳パックをくの字に加工した

ものに黒く塗ったスライドグラスをつけたものを二つつけたもの)



光はいろいろな方向に振動しているんだ。ところが反射すると縦の成分が反射

によって弱められるんだ。そうすると、横に偏った成分だけが残るだろ。この

ある成分だけが振動している光を偏光って言うんだ。



この偏光を作り出すために、一方向の振動方向しか通さないものを偏光板と言

うんだけど、今日はここで偏光板を使って遊んでみよう。



スライドガラスにセロテープをランダムにつける。そして、それを偏光板2枚

の間に入れて偏光板の一枚を回して見るんだ。するとどうなるだろう。



「わあ色が変わる。」



そう色が変わったね。これは偏光板の角度によって弱められる光が変わるから

なんだ。



(授業終わり)



もう一クラスは、この続き、実際反射した光を縦の光を通す偏光板で見て、横

方向の光を遮断してみよう。



「ほんとに暗くなった」



(授業終わり)



もう一クラスは、内科検診で授業の30分とられる。

15分で、カシコウセンから、偏光について説明(終わり)

(生徒の半分は聞いてなかったみたいだ。授業が行事で中断されると授業どこ

ろではなくなるものですね。しかし、そういうクラスに限って授業時間が試験

まで少なかったりする・・・。)



終わり


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10回 単振り子の周期は何によって決まるか


導入:太陽の光は振動だと言ったよね。

 ではその振動というのはどういう条件によって決まるのだろうか。



今日は単振り子の振動を使って考えてみよう。



 みんなの実験台の上にはスタンドに凧糸で吊された単振り子がある。



 まず、単振り子を振動させたとき最高点から真ん中までの長さを振幅と呼びます。

 そして、一往復にかかる時間を周期と言います。



この周期で単振り子の振動の様子を調べてみたいと思う。



まず、この単振り子には3つの要素がある。

一つはこの振幅の大きさ

二つ目は糸のながさ

三つ目はおもりの重さだ。



この三つを変えながら調べてみよう。



発展:まず、偶数班は振幅を大きくする班、奇数班は振幅を小さくする班

としよう。この班で違いはあるかな。



そして、まず糸1m、おもり20gの振り子を10往復させその時間を計って

みよう。



それから糸の長さを半分にして同様に測ってみる。



さらに糸の長さを半分にして同様にはかってみる。



そのあと、おもりを100gのものに変えて1mの糸の長さから順次やってい

こう。



すべての班を同時に実施させる。



各班のデーターを平均してみるとどうなるだろうか。

振幅はほとんど1秒以内の誤差だね。これはストップウォッチの押し方とかに

もよるからかもしれないけどほとんどそれを考えるとどこの班も振幅による差

はないようだ。



おもりを変えてもほとんど時間は変わらないようだ。



つまり、単振り子の周期は振幅やおもりでは影響されないんだ。



では何に影響されるんだろう。そう糸の長さだね。



これをもっと詳しく見てみよう。



周期はこのデーターを10で割ったもので出せるから、糸の長さと周期の関係

の表をまとめてみよう。

糸の長さ25cm50cm100cm
周期1秒1.4秒2秒

なんか関係がよくつかめないから周期の値を二乗してみよう。

糸の長さ25cm50cm100cm
周期^21

これを見ると糸の長さが2倍になると周期の二乗は2倍になることがわかる

ね。



このことから、糸の長さと周期の2乗は比例の関係にあるんだ。



単振り子の周期は、振幅の大きさやおもりの重さではなくて、糸の長さ

が重要なんだ。

(授業終わり)



授業が終わって

初めて生徒実験を本格的にやった感じがします。今まで演示がほとんど、生徒

実験も観察がほとんどで今回のような測定は初めてでした。



かなり、データーに幅が出てしまい、ちょっとこちらで修正した感じがしまし

たが、生徒にはそれなりの手応えがあったと思います。



糸の長さを短くすると周期が短くなるのが体感的にもわかりやすかったのでそ

の点は大丈夫だと思います。


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11回 共鳴


導入:水しぶきをあげるステンレスボオル



机にガムテープで張り付け、水を入れた直径50cmのステンレスボオルを置

く。



「これは古く中国に伝わる洗顔シャワー装置である」



そういってから、手を水に濡らし、ボオルの縁をこする。ボオルがなるととも

に水しぶきがあがる。



生徒は目を丸くする。



「どうだすごいだろ」



これはどうして起こるかそれを今日は考えよう。



ここに、一本の糸に3本の振り子がつり下げられている。



この振り子、一組は同じおもりだけれど、糸の長さは違うもの。

一組はおもりは違うけど糸の長さが同じものなんだ。



このうち、一つを揺らしてみるとどうなるだろう。



糸の長さが同じ組のものだけ共振する。



振り子の振動は前の時間に糸の長さによってのみ決まるとやったよね。実は同

じ糸の長さの振り子はつながっているとそこから小さな振動が伝わってふれ出

すんだ。これを共振と言うんだ。



次に、大きさの違うわっかを用意したこれも一つの段ボールにくっつけられて

いるんだ。この段ボールを揺らしてみるとその揺れに応じたわっかだけが揺れ

るのがわかるね。

 このようにどんなものでも振動の条件が決まっていてそれにあえばどんなに

小さな揺れでも大きくなることがあるんだ。この振動の条件をその物体の固有

振動数と言うんだ。



ここに一本の木に4本のおもり付きの棒があるんだ。これにも固有振動数とい

うのがあって、この下の木をゆっくり揺らすと、長い棒だけが揺れ、他は揺れ

ないんだ。そして、早く揺らすと今度は短い棒だけが揺れるんだ。



これからどんなものにもそれを揺らすのに必要な固有振動数があると言うこと

がわかるね。実は最初のボオルの洗顔シャワーもこのボオルの固有振動数に一

致したから水がはじき出たんだよ。



ここで、再確認のために「紺野美沙子の科学館」 振動 をみせる。



共振の例

タコマ橋崩壊の話

ランドマークタワーが倒れない理由

音でグラスを割る話



まとめ:どんなものにも固有振動数がある。



(終わり)



授業が終わって

今日は授業交換の関係で同じクラス二時間というのがありました。そこで、こ

れをやりました。この流れからすると次は定常波の授業かな。(偏光の話も中

途半端なのにどうしよう)


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12回 固有振動数の時の波の状態


いよいよ波の単元の真打ち登場です「ウェーブマシン」!!



導入;ここに一本のストローがあります。このストロー、ただ息を吹き込んで

もなんにもなりません。しかし、はさみで、口をV字型に切って、吹いてみる

と・・・。

 低い音で音が出る。



実は、これははさみで切ることによってストローの固有振動数と一致した振動

を加えやすくなったため音が鳴ったんだ。



さて、ここで、皆さんに考えてもらいましょう。



今このストローを吹きながら、はさみでこのストローを切るとどうなるでしょ

う。



生徒「音が高くなるかな?」



ではやってみよう。と音を出しながらはさみで切る。急に音が高くなる。



生徒はこれに喜び、「私にもやらせて」と前からストローとはさみをとって笛

を作り始めた。



昨日、棒は短くなると固有振動数が大きくなるってやったよね。ストローも短

くなると振動数が大きくなるんだ。どうやら振動数が大きくなると音は高くな

るようだね。では、この音が鳴っているとき、つまり固有振動数のときスト

ローの中はどうなっているかを今日は考えてみよう。



発展:ウェーブマシン登場

 自由端反射と固定端反射についてパルス波を発生させて説明



やはり、ウェーブマシンは真打ちです。誰もが注目される中、次は定常波の発

生です。



波を次から次へと送り出すと送り出した波と反射した波が合わさって、山、

谷、山、谷と繰り返す部分と全く波として動かない部分が出来るんだ。こうい

う波を定常波と言うんだ。そして、山、谷になるところを原、動かないところ

を節と言うんだ。



ここで、自由端の定常波と固定端の定常波について説明



そして、再び話をストローに戻そう。このストローは端が開かれているので、

自由端なんだ。



自由端で中はどうなっているかというと吹くところが腹で端が腹になる定常波

が出来ているんだ。これにはいろいろあるんだけど基本となるのを基本振動と

言うんだ。



同じストローで吹いたとしても音がいろいろ変わるよね。実は固有振動数はこ

の基本振動を基本としていろいろあるためなんだよ。



(おわり)

授業が終わって

ストローで笛というのは意外に盛り上がりました。ウェーブマシンよりも盛り

上がったりして。



授業が終わって、ウェーブマシンに人だかりが出来ました。4月の段階で真打

ちを登場させて、これから先の授業をどうしましょうかね。

(今日の授業はパソコンを使って波の合成をシュミレートする予定でしたがコン

ピューターが壊れてしまったみたいで断念せざる終えない事態に追い込まれま

した。これは苦しい。次は固定端での共鳴、気柱共鳴をやってみたいと思いま

す。


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13回 気柱共鳴


導入:前回持ちだした、真打ち「ウェーブマシン」を出して、

 さて、復習だ。この器械、なんて言ったけ。



生徒「波発生器ですか」そう。それを英語で言うんだ。



そう、ウェーブマシンだ!!



このウェーブマシン、波を送ると、端で反射して戻ってくると言う優れものなん

だ。このウェーブマシン、今、端に何もつけていない。この状態を何といったっ

け。



そう、自由端だな。この自由端の時に波を次から次へと送ると、波が山、谷を繰り

返すだけの、定常波が出来るんだ。これは前回やったな。



そして、このとき重要なのはこの自由端が腹になっていることなんだ。



これが、ストロー笛が音がでる理由として意味を持っていたんだ。音も振動という

ことで波なんだ。



今日は、端を固定した固定端での波の様子から考えてみよう。



発展:固定端で自由端と同じように定常波を発生させると、端が節になっている

ことが分かるね。実はこれが重要なんだ。



物質が固有振動数で共鳴しているとき、この定常波と言うのが出来るんだけど

今日は、端が固定されているこの気柱の共鳴について考えてみよう。



まず、気注が共鳴したとき、気柱はどんな変化をするんだろうか。



共鳴するということは端が節になるときだな。



ここに低周波発生装置と言うのがある。これは、いろんな音を出す器械なんだ。

この器械を使って今日はいろんな音を出す。頭が痛くなるかもしれないけど今日

は我慢してね。



まず、普通に音を出す。これを気柱に近付ける。変化無いね。この気柱の水位を変

えてみよう。



急に音が大きくなったところがでたね。実はこの音が大きくなったと言うのが共鳴

したときなんだ。



では、この気柱共鳴から何が分かるのだろう。



実は目には見えないんだけど、こういう波が発生していると考えるんだ。



まず、端が固定されているから、水面では必ず節になっていなければならない。



そうなると、はじめ音が大きくなったのは節が1個の状態なんだ。

次に大きくなったのは節が2個の状態なんだ。

3番目に大きくなったのは節が3個の状態なんだ。



と気柱に発生した定常波(横波で表示)の模式図を書く。

ここで、一番目に共鳴したときと三番目に共鳴した所を見るとその間は一波長分

あるな。実はこの気柱から波の波長を求めることが出来るんだ。



では実際に求めてみよう。



とそこまでのノートを整理させている中、各班を周り、気柱共鳴を生徒の目の前で

見せ、波長を考えさせる。



 はじめの共鳴点 3cm 二番目 10cm 三番目 18cm

から 波長は 18cm−3cm=15cm



波長の求め方は分かったかな。



では、次に振動数と波長にはどんな関係があるか調べてみよう。

 ここで、振動数というのは何かと言うと1秒間の波の数です。単位はHzと

書いて、ヘルツと読むんだ。この数と波長の関係にはどんな関係があるのだろう

か。



1000Hz 2000Hz 4000Hzの気注共鳴を演示し、生徒に

 はじめの共鳴点、二番目、三番目を記録させる。



そこから、波長を求めさせる。



そして、黒板に振動数と波長に関する表を書く。



ここで、見て欲しいんだ。振動数が大きくなると、波長はどんどん小さくなって

行くこと、つまり、振動数と波長は反比例の関係にあるんだ。



そして、振動数と波長をかけると常に一定の値になる。その一定の値とは波の速さ

なんだ。ここで気をつけてもらいたいのはこの一定の値というのは温度が同じ時

だけだよ。



この振動数と波長をかけると波の速さになるというのはとても重要でこれを

波の基本式と言うんだ。



(授業終わり)



授業が終わって

説明不足のせいでしょうか。生徒から波長の単位はなに?

と聞かれました。

波長は波の長さなんだからcmとかmmとかmとかだよ。

そうか。

質問した生徒はこれで分かったかも知れませんが質問しない生徒は波長の

単位を知らないで過ごしていたんですよね。これは次回フォローしないと

行けないです。



生徒実験用に気柱共鳴装置を用意し、一クラスは各班に配って、波長をはからせ

たのですが、なんか生徒は動きません。一斉にその場で低周波発生装置を鳴らし、

それが実験室中に鳴り響き、どれが自分の音か分からずじまい。

実験室が騒がしいせいか(?)音の高さの変化に気付かない生徒も多く出ました。

そこで、時間はかかるかも知れないが、あえて各班にこちらがまわって、演示し

て見せました。



「はい、今から気柱共鳴をやるから前に集まって」と言ってすぐに集まるような

生徒だったらこんな面倒なことをしないで済むんだろうけど、言って集めるより

は各班に出向いてみせた方が速かったりします。(指導力の無さかも知れません

けど)



気柱共鳴に関しては、開口端補正の説明とか、本当は1番目と3番目の共鳴点だ

けでは誤差が出るので5番目、7番目とかの共鳴点を見つけなければ行けない。

とかそういう細かい点はすべて省略しました。(混乱しそうだったので、単純化

したんです。)



今日の授業で知って欲しかったのは

1・固定端での定常波の形状

2・気柱共鳴によって波長を求められる。

3・同じ温度では振動数と波長をかけると一定の値になり、それは波の速さである

4・3を波の基本式という。



以上の4点です。




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14回 波と波がぶつかるとき


GWあけの最初の授業は、干渉の話です。



導入:ここに、低周波発振器がある。この発振器からまず一個のスピーカーか

ら音を出すよ。



このとき、マイク--アンプ--40W電球 で作った 「音をひろうと電球が光

る装置」(自作)をセットしておく。



よく見てごらん、一つのスピーカーから音を出すと、スピーカーから離れてい

くと音は小さくなる(ランプが暗くなる)けど、左右にかざしてみてもそんな

に変化ないね。



次に、この音を二つのスピーカーから出してみよう。



生徒「先生ボリューム下げてよ」

生徒「頭いたいよお」



どうやら2000Hzは生徒は嫌らしい。



あれ、ボリュウムは一つの時と同じなのにどうして二つの時は大きく感じるの

かな。とマイクを文句を言っている生徒に近づける。あれ、音が強くなってい

るね。でもちょっと左に動かすとあれ、音は小さくなった。君がいるのは実は

音が強くなっているところなんだ。そういうと生徒は左に移動する。



生徒「ほんとだ。音がしない」



このマイクさらに左にするとまた音が大きくなった。さらに左にするとまた音

が小さくなった。なんか音が大きいのと小さいのが交互に現れるらしいんだ。

なぜだろう。



これを今日は考えてみよう。



ここに取り出したのは、ウェーブマシン!!



このウェーブマシン、今まで、一方から波を出していたけど今回は両端から

波を出してみようと思う。



つまり波と波をぶつけるわけさ。

普通、ものとかだったら、ぶつかったらそれまででそこから先に進まないだ

ろ。



ところが、波は違うんだ。と両端から山のパルス波を出す。真ん中を注目して

くれ。どうなっているかな。



生徒「大きな山になっている」



そう、真ん中では二つの山が合わさって大きな山になるんだ。そして、その後

左右に分かれて行くんだ。



これを図で表してみよう。と黒板に板書する。



このような性質を波の独立性と言うんだ。




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15回 音の速さは何によって決まる



今日は暑かったです。初っぱなの授業が、卒業アルバムの写真で削ら

れしまいました。前も内科検診で授業の大半が削られたクラス、こういう偶

然ってあるんですね。一クラスだけ以上に授業が削られると言う不自然な現

象・・・。



株式会社 光洋から購入した直径90cmになる風船に昨日、近くのスーパー

で分けてもらったドライアイスを入れ、膨らましておきました。



朝、来てみたら縮んでいました。今度はドライアイスを購入しに製氷店に跳ん

でいき、風船を準備・・・結構準備にコストがかかっています。



導入:ここにビニールホースがある。これどのくらいの長さがあると思う。



生徒「50mくらいかな」



いやそんなに短くないんだ。実はこれ、一巻き50mが三つ、全部で150m

あるんだ。ここに片方に、ペットボトルを取り付けてある。このペットボトル

をたたくと、たたいた音がこのビニールホースを伝わってもう一方から音とし

て出るんだ。今日はその音をマイクで拾ってみようと思う。



この装置を使って音の速さを求めてみようと思う。



その前に速さってなんだろう。ここに、一人のランナーがいて100mを同じ

速さで10秒間かけて駆け抜けたとしよう。



ではここで問題、このランナーは1秒間に何メートル進むかな。



そうだね。10mだね。



これは 100m割る10秒で求めたと思うんだ。こういう風に速さを求める

ときは距離を時間で割るんだ。だから、この音の速さも150mをかかった時

間で割ればいいんだ。



まず、1回ならしてみるね。とペットボトルを金槌でたたく。少し送れてス

ピーカーから「ボッ」と音がなる。



なんかすぐ音が鳴ってしまうからなかなか時間をもとめられないね。そこで、

この音が鳴る間隔をたたく・ボン・たたく・ボンとリズムよく刻んで、あわせ

て10回になる時間を計ろう。そこから1回にかかる時間を10で割って求め

てみよう。



そういって、はかりはじめる。たたく・ボン・たたく・ボン・・・

4秒50とでた。つまり1回当たりの時間は0.45秒だね。



だから 150割る0.45秒で333メートル毎秒・速さの単位はメートル毎秒と

いう単位なんだ。



つまり音の速さは秒速300メートル以上あるんだ。



この音の速さ、空気中ではかったところ

      331.5+0.6*摂氏温度



というのが求められたんだ。摂氏温度というのはみんなが使っている温度のこ

とだね。



この式の意味なんだけど、実際に音の速さを求めて考えてみよう。

では5度の時の速さは? 10度のときの速さは? 20度の時の速さは?

 生徒に聞いていく。



そうこの式から温度が高くなるほど音の速さはおおきくなることがわかるね。



ではなぜだろう。



これを考えるのにヘリウムガスがある。このヘリウムガス、吸って声を出すと

音が高くなるよね。と言いつつ吸って声を出してみせる。これは、ヘリウムガ

スによって音が速く伝わるからさ。これはこう考えられる。ヘリウムは軽いよ

ね。軽いガスの分子は小さいから音は簡単に振動させられるんだ。だから速く

伝わるんだ。



次に、ドライアイスを中で昇華させ膨らませた直径90cmの風船がある。こ

の風船の中には二酸化炭素が詰まっているんだけど、この風船の前で音を聞く

とまるで耳元でささやいているように聞こえるだろ。そういいながら生徒の周

りを回る。



これは音のレンズって言うんだけど、風船の中には空気より重い気体が入って

いるので中で音の速さは遅くなるんだ。



以前、光の時に光の速さが変わるとき光は屈折するという話をしたよね。光も

波、音も波と言うことで音も風船の中で遅くなるから屈折するんだ。



そして、君の耳元に音が集まる。つまり焦点が来るからまるで耳元でささやい

ているように聞こえるんだ。(40分経過 卒業アルバムで削除のクラスはこ

こで終わり)



ここで今までのことをまとめてみよう。



まず、軽い気体では音は速く伝わる

   重い気体では音は遅く伝わる

   音は波なので速さが変わると屈折してしまう。



これが、温度によって速さが変わる理由になるんだ。温度が高くなると空気は

どんどん軽くなるんだ。これは気球を考えてみればわかるよね。気球は温める

から浮かぶんだから。



つまり、空気が軽くなるから速くなるんだ。遅くなるのはこの逆だね。



ここで、昼間と夜の音の伝わり型の違いを考えてみよう。



昼間は下が温かくなって上空は冷たいから音が屈折して発散してしまう。



それに対して、やかんは舌が先に冷たくなるから音は下に抱え込むように屈折

するので音は遠くのものが伝わるんだ。



夜になると遠く彼方の鉄橋の音が聞こえるのは外が静かなためと空気の温度差

により音の速さが変化し、そのことによる音の屈折によるんだ。



(終わり)



授業が終わって

今回はでかい装置を前に置いた。このため、黒板がそれに隠れて見えなくなっ

た。



そこで、移動黒板を後ろに持っていき、板書を後ろでやった。



実験は前で板書は後ろで、生徒は前むいたり後ろむいたりしなくてはいけない

そんな授業だった。生徒はいやがっていた。ではどうすればいいの。

「そんなでかい実験やらなきゃいいじゃん」

生徒の声が聞こえる。



実際、最初の「たたく・ボン」の実験(ガリレオ工房から)は生徒には不人気

で、データもいい数字が出なかった。4.35秒でないと実際の音速にあわない。

たったの0.15秒は手による誤差かもしれないがちょっとの誤差でもこの実験は

結果がうまく出ない。



ヘリウムで音を変えるというのは好評だった。しかし、これが音の速さを変え

ているというのには結びつきにくい。なぜなら、音が高くなって聞こえるだけ

で速くなったかどうかなんてはかってるわけじゃないからわからない。



次の二酸化炭素による音のレンズ、生徒は不気味がっていた。それにしてもこ

の風船、空気漏れ(二酸化炭素漏れ?)が激しい。すぐ縮んでしまい。大量に

ドライアイスが必要になった。明日も残り一クラスで同じ実験をやる。そのと

きまでドライアイスは残っているだろうか。



最後の10分で昼間とよるとの音の伝わり型の違いをやった。少しはやめに話

した。(なぜ、温度差が出来るのかについて詳しく説明できなかった。)わ

かってくれただろうか。



今日の授業のポイント

 音は軽い気体中では速く伝わり、遅い気体ではゆっくり伝わる。

 空気は温度によって重さが変わる

 音は速さが変わると屈折する

 昼間と夜間では音の伝わり型が違う。



わかってくれたかな???


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16回 音の三要素

今日は晴れたり曇ったりの日でした。しかし、温度は上昇し、もう夏

ですね。しかし、日の当たらない実験室はひんやりとしていたのであった。



今日の授業のテーマは「音の性質」です。



準備:各実験台の上にスタンドと凧糸でつないだつるまきバネを用意(そのま

ま箱にしまう)



導入:まず、机にあるバネを出して欲しい。



生徒「これ、階段とかで遊ぶとおもしろいんだよね」



ここで、注意だ。以前、このバネを階段とかで遊んで壊してしまった卒業生が

いる。これ、一個、高いんだから、そんな遊びには使わないで欲しい。いいか

い。壊したら弁償ものだからね。(これ5000円ぐらいするから)

 また、バネをのばしきったりしたり、U字型にするのも壊れやすいからやめ

てくれよ。



 まず、ゆっくり、50cmほどのばして、左右に揺らして欲しい。どんな波が

出来たかな。



そう、何度も揺らしていると、山と谷が繰り返す波が出るだろう。この波なん

て言ったっけ。



そう定常波だね。こんなバネでも定常波が出来るんだ。



それではバネを元通りに縮めて、黒板に集中してくれ。



今、起こした波は波の進む方向に対して、左右に揺らしたつまり、振動方向が

垂直になっているだろ。こういう波のことを横波と言うんだ。



では、また、バネをのばして欲しい。今度は左右ではなく、バネを素早く引い

て、戻すと言うことをやってみよう。



生徒「なんかが伝わってくよ。おもしろい」



そう、このなんかというのが振動、つまり波なんだ。このように波の方向と振

動方向が同じ波を今度はさっきの横波に対して、縦波と言うんだ。



では、この縦波を詳しく見てみると、なんだか、バネが集まったものつまり密

度が濃い部分が伝わっていくように見えるね。だからこれを粗密波とも言うん

だ。



音は、こういう振動をして伝わるんだ。



では、人間はどのくらいの音を聞くことが出来るんだろう。

ここに、様々な動物の聞くことが出きる音の振動数というのが書いてある。振

動数というのは1秒間に何回振動しているかという波をあらわすもとになって

いるものだね。



これを見ると人間は20から20000Hzの音が聞こえるらしい。



そして、他の動物を見てみよう。ハツカネズミなんて変わっているね。230

0Hzから音が聞こえるらしいね。



この人間が聞くことが出来る音を可聴振動数って言うんだ。そして、2000

0Hzより大きい振動数は人間では聞けないから超音波と名付けられているん

だけど、これは人間が勝手に決めたことで、コオモリとか超音波を出している

とか言ってもそれは人間から見れば超音波かもしれないけどコオモリ人とって

は人間が会話するのと変わらない感じなんだよ。



では、人間が聞くことの出来る音を実際に聞いてみよう。



ここに定収は発振器がある。これを使ってみよう。



まず10Hzこの音聞こえるかな。(実験室が静かになる)聞こえないね。

では20Hz、ここから聞こえるはずなんだけど堂かな。



生徒「先生、オレ聞こえるよ」耳がいいねえ。



では55Hz、ここから馬は聞こえるけどどうかな。低い音が聞こえてきたか

な。



どんどん振動数を大きくしてみよう。だんだん音が高くなっていくね。



そして2300Hz、この音からネズミは聞こえるらしい。ずいぶん高い音だ

ね。



そして4000Hz、この音、難聴とかになると聞こえず楽なる音なんだ。

ライブハウスとかで大きい音を聞いていると耳の細胞が死んでしまって、この

音が聞こえなくなる裸身だ。聴力検査ではよくこの音を使うんだ。そして、こ

の音、PHSとかの電子音とかの音でもあるんだ。



さらに振動数を上げていく。10000Hz、ずいぶん高い音が聞こえるね。



では20000Hz、どう、聞こえる。今まで、キーンと高い音だったのが聞

こえなくなったね。ここから30000Hzとあげていくと全然聞こえない

ね。でも犬とかはこの音が聞こえるんだよ。だから、こんな音を出したら犬が

反応してしまうかもしれないね。さらにあげて100000Hz、コオモリが

集まってきそうだから、この辺でやめるね。



さて、いま、人間が聞こえる音の話をしたけど、世の中にはいろんな音がある

よね。その音はどんな風にして出来るんだろう。



実は音には重要な三要素というのがあるんだ。



一つは音の高さ、これは振動数であらわすんだ。今もやったけど、振動数が大

きくなるほど高くなるね。



次に強さ、これは音の大きさとしてデシベルというのを使うんだ。このデシベ

ルというのはデシとベルにわかれるんだ。デシというのは10倍のと言う意味

があって、ベルは電話の発明者、ベルさんの偉大な功績から音の大きさの単位

として用いられるんだ。ここに、そのデシベルとそれがどういうときの音かと

いう表があるね。これを見ると今のこの教室はだいたい70デシベルぐらいか

な。



このデシベル、人間の耳を基準にした音だから、ふつう150dB以上はあま

り使わないんだ。なぜなら150dBを越えると人間の耳は破壊されてしまう

からなんだ。



そして、最後の要素は音色、これは音の波形によって決まるんだ。



今日は最後にレーザー光線を使った音色のショウを見せよう。

今、2リットルペットボトルのそこを切ったところに風船を張りそこに小さな 鏡が取り付けられているものがある。そこに、スピーカーから音を出すとその 音で風船が振動し、鏡が振動する仕組みになっている。

その鏡に、レーザー光線を当て、反射した光をさらに回転しているし面鏡に反 射させると音の波がスクリーン上に現れる仕組みになっているんだ。

では早速やってみよう。部屋を暗くし、とマイクの電源を音にして、「アイウ エオ」と言ってみる。すると波形がビロビロと出る。

生徒「先生、一曲歌ってみてよ」
いやあまいったなあ。

これを見てもらうとわかるように同じ音の高さでも波形が違うと違う音に聞こ えるんだ。この波形の違いでいろいろな楽器の音色は違うんだよ。

(おわり)

授業が終わって

今日はアンプが大活躍しました。低周波を出したりマイクの音を出したりと。



生徒はつるまきバネに大変関心を持っていました。この授業にはいるとき、以

前、つるまきバネをからませてしまって一本だめにしたという苦い思い出が

あったので、、スタンドに凧糸を着けて生徒が自由にいじれないようにした

り、これは高いから丁寧に扱えと科注文を多くしてやってしまいました。



生徒が遊びたがっていた、階段を下りるバネの玩具は大きなおもちゃや(トイ

ザラス 等)で安く買えるので、生徒にだめにしてもいいからと与えてしまう

のも手かもしれません。(前任者はこの玩具を使い、3倍振動ぐらいの定常波

を作っていました。かなりバネがのびきって本当に使い捨てみたいな感じでし

たが・・・)

 皆さんのところでは、つるまきバネをどういう風に使っているのでしょう

か。


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17回 ホイヘンスの原理

今日のテーマは「波が障害物に当たったとき」です。



まず、教科書(第一学習社「物理1b」)のカラー写真を見ながら、

ここに、防波堤と砂浜の様子の写真があります。



防波堤って名前の通り、砂浜を守るために波を防いでいるものなんだけどこれ

見るとなんか不思議だよね。



なんか、半円状に砂浜がえぐられていて、防波堤の後ろも砂がなくなっている

よね。これはなぜだろう。確かに防波堤は所々あいているけど、波が水平に来

たんだったら、隙間が空いているところのみ削られてもいいじゃない。なぜ、

半円状なんかにえぐられたんだろう。



これは波の重要な性質なんだ。



まず、波が発生する仕組みについて考えてみよう。



今、海岸線に平行な波があったとしよう。この波を平面波と呼ぼうと思うんだ

けど、この波が次の波に伝わる瞬間を考えてみよう。





このとき、次のようになると考えられているんだ。波は無数の点から出来てい

るとまず仮定しよう。



そのとき、この一つ一つから球面状の小さな波が発生するとしよう。(発泡ス

チロール球でモデル化する)



そう、この小さな球がこの波の子供みたいなもんなんだ。そしてこの子どもが

全部集まると次の波が出来るという風に伝わるんだ。



ところで、ここに防波堤のモデルがある。この防波堤にこの平面波が当たると

き、この子供の波、これを波のもとになる波だから素元波と言うんだけど、そ

れがいくつか隙間を抜けたとしよう。そうするとその素元波がもとになって波

が生まれることになるんだ。その波が半円状なんだ。だから、この砂浜は半円

状にえぐられているんだよ。



では本当に半円状の波が生じるかどうか見てみよう。



OHPの上に水槽を置き、水を張る。そこに、スライドガラスで作ったスリッ

トを入れる。



木の棒で作った平面波発生器で平面波をスリットに送ると、スリットで半円状

の波が発生する。



こういう風に一つの波から子供の波(素元波)が生まれて、それが全部合わ

さって、波が出来るというこの性質をホイヘンスの原理って言うんだ。



このホイヘンスの原理は波すべてに共通する性質なんだ。



そして、このようにして防波堤の後ろに波が回り込む現象を回折って言うん

だ。



光も波だと前言ったけど、光も回折するという実験をやってみよう。



まず、アルミホイルに針で小さな穴を無数に開けるんだ。それを電球にかぶせ

て電球の光をつけてごらん。



なんか穴よりも光は明るく光っているよね。それも穴の周りが赤くなっている

よね。これを回折しまと言うんだけど、光がこの隙間から回り込んでいるため

に見えるんだ。



(授業終わり)



授業が終わって

 内容的には本当に少ししかやっていません。回折と言っても包絡面やら接線

やらの言葉は使わず、「波から産まれる子供の波」という表現を使いました。



生徒の、反応を見ながら進めたらこんな感じです。



一クラスだけ授業時間に余裕があるのでゆっくり目にやりました。(生徒の反

応の波をつかみながら)他のクラスは違うかな?


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18回 回折のいろいろ・うなり

今日は久々に晴れましたね。室温20度



今日のテーマは「回折とうなり」



導入:よく夏とかになると扇風機の前で、「あー」とかやると音がが変わって

聞こえるという遊びをすることってあるよね。



あれは昨日やった回折を使っているんだ。ここで、回折の復習。



扇風機の羽根を通り抜けた音と通り抜けない音があってそれが、ああいう変

わった音になるんだ。



ここでおなじみの低周波発振器がある。ここで今、500Hzと5000Hz

の音を出して扇風機を通り抜ける音を比べてみよう。



まずは普通に音を出してみるね。一定の高さの音に聞こえるね。



500Hzと5000Hzを比べると5000Hzの方が音が高いというのは

復習だね。



ここで、さらに波の基本式の復習をしてみよう。これは5月のはじめにやった

んだけどどういう式だったかな。



そう、振動数*波長=一定=速さ(温度同じ)



と言う式だね。ここで、振動数を大きくすると波長はどういう関係になってい

たかな。



そう小さくなっていたね。つまり、この扇風機から聞こえる音の違いを見ると

いうのは波長の長さによって回折の違いはあるかどうかを調べることになるん

だ。



ここで、実験開始



500Hzでは音の変化はほとんど感じられないが、5000Hzでは音がと

ぎれとぎれになる。そう、波長が短いほど回折はしにくいんだ。



発展;これは、いろんなところの現象の説明に使われるんだ。

たとえば、みんなFM富士って聞いたことあるかな。78.6MHzで山梨県

の山から電波という波を送っているんだけど、このFM富士、山梨に近い東京

では聞こえなくてそれより離れている茨木でなぜか聞こえるんだ。これはなぜ

だろう。



これも回折で説明できるんだ。



78.6MHzというのはとても振動数が大きいんだ。と言うことは波長は短

いわけだ。東京では大きいビルがいっぱいあるので、それが生涯になるんだけ

ど、波長が短いのでこの電波は回折しにくいから聞こえないんだ。



ところが茨城は周りに高い建物がないからよく聞こえるんだよ。



次に、CDが色づいて見える仕組みを考えてみよう。

CDはピットと呼ばれる小さい溝が刻まれているんだ。この溝に光が当たって

直接跳ね返る光波と溝を回折してくる波が重ね合って強めあったり弱めあった

りすることにより色づいて見えるんだ。



ところで、この強めあったり弱めあったりする現象をなんと言ったっけ。



そう干渉だね。これも波の大事な性質だから覚えておいてね。



波の重ね合わせの話が出たから、今日は話を変えて「うなり」の話をしよう。



今ここに、近い振動数の音を出す音叉があるんだ。別々にたたくとほとんど同

じに聞こえるよね。(と言ってたたく)



しかし同時にならすと「音がウワーンウワーン」と低い音で聞こえてしまうん

だ。この様な現象をうなりと言うんだ。



今日は最後に、うなりの波形を作図して終わりにしよう(ここで時間切れ)



授業が終わって

今日は復習をいろいろやりました。うなりの作図まで行かなかったのは残念で

すが、うなりは現象論だけでもいいかなとも思います。


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18回 携帯電話の仕組み



さて、みんなも何人かは持っていると思うけど携帯電話ってどうやって自分の

位置や相手の場所とか調べているの科って思ったことない?



実はこれに走らないところで秘密の交信が行われているんだ。



携帯電話から定期的に微弱な電波が出ていて、その電波をキャッチした電話局

のアンテナから再び電話に電波を送り返しているというシステムがあるんだ。



だから携帯電話は使わなくても電池がなくなったりするんだ。では、この電

話、よく圏内にもかかわらず、圏外になってしまうことってあるよね。それっ

てなぜだろう。今日はこの疑問を考えてみよう。



まず、この場合を考えてみよう。今ここに、扇風機がある。

扇風機と言えばよく夏とかに、扇風機の前で「あー」とか言宇土声が変わって

聞こえる現象があるよね。ここにこの疑問の解決の糸口があるんだ。



発展:ここに低周波発振器がある。この発振器で500Hzと5000Hzの

音を出したとしよう。そして、この扇風機を回す。扇風機の羽根が生涯になっ

て音を遮断するはずだけど、この二つの音には違いがあるかな。



実際やってみる。なんか500Hzの方は変わらなかったけど、5000Hz

の方は虫の鳴き声みたいにとぎれとぎれになったね。音が変わらないと言うこ

とは、音は障害物があってもそれに回り込んで伝わるという性質があるんだ。

この現象を回折って言うんだ。



ここで、波の基本式の復習です。

 波の基本式

  振動数:波長=速さ



だったね。振動数が大きくなると波長が短くなると言うのがあったね。つまり

この実験から、波長が短いほど、障害物に当たったときその障害物に影響され

るんだ。つまり波長が短いほど、回折しにくいんだ。



違う例を考えよう。みんなはFM富士ってしっているかな。FM富士は山梨の

山の上に送信アンテナがあるんだけど、この放送局、山梨に近い東京では聞こ

えづらくて、そこから離れた茨城とか出よく聞こえるんだ。





これはなぜだろう。実はFM富士というのは電波という波の振動数が78.6

MHzもあるんだ。Mというのは100万倍という意味があるからずいぶんと

大きな振動数だね。それだけの振動数があると波長がとても短くなるんだ。



東京って大きなビルがたくさんあるだろ。実はそれが障害になって回折しづら

くなっているんだ。だから聞こえづらくなるんだ。



同じように携帯電話を考えてみよう。携帯電話の振動数はなんとGHzなん

だ。Gというのは10億倍という意味がある。つまりものすごく振動数が大き

いんだ。つまり、波長がとても短いんだ。だからちょっとした障害物でもそれ

が原因で圏外になってしまうんだ。



だから、学校で電話してみても場所によって違うのはこのためなんだ。



ここで、波の違う性質を見てみよう。それはうなりという性質なんだ。

ここで、低周波発振器を使い、うなりを聞かせる。



(終わり)


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19回 ドップラー効果

導入;救急車が通るとき、近づくとき音が高く聞こえ、遠ざかるとき音が低く

聞こえることってあるよね。これってなぜだろう。



発展:ここに、糸でつないだブザーがあるんだ。ブザーを鳴らして糸を回すと

どうなるかな。



生徒「なんか蚊が飛んでるみたい」



これをよく聞いてみると、ブザーが近づくと音が高く聞こえ、ブザーが遠のく

と音が低く聞こえるんだ。



これをドップラー効果って言うんだ。



これは1841年にドップラーって言うオーストラリア人が発見したんだ。

これは音に限らず、波ならなんでも起こる現象なんだ。



ここで、コンピューターを使ったシュミレーションをテレビに投影させてみせ

る。



ここで、音が近づいているときの波長を見てみよう。波長が短くなっている

ね。



波の基本式から波長が短くなると振動数が大きくなる。つまり音は高くなるん

だ。



逆に遠ざかるとき波長が長くなっているね。これも波の基本式から波長が長く

なると振動数が小さくなる。だから音は低く聞こえるんだ。



今、音が動くパターンをやったが、次は人の方が動く場合を考えよう。

人が動くとき、まず近づくと、人は波をたくさん受けることになるだろ。だか

ら、振動数が増えた感じになる。つまり音は高く聞こえるんだ。



人が遠ざかる場合はこれの逆で受ける波が経るから、振動数が小さくなる。だ

から音は低く聞こえるんだ。



(授業終わり)



授業が終わって

 ドップラー効果の式は使いませんでした。また、今後使う予定はありませ

ん。(分数が出てくるから使いたくない)


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20回 ビデオ学習「レコードとCD」
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21回 波の速さを決めるもの

試験前にやった授業です。(二クラスほどやりました。残りのクラス

はやらずにテスト突入)



参考図書「たのしくわかる物理100時間 下巻」あゆみ出版



導入;ここに4台の力学台車が輪ゴムでつながっている。これの端を動かすと

その動きはゴムを伝わって、全部の力学台車が動き出す仕組みになっているん

だ。そういって、一台を動かす。こうやって、伝わっていく波のことをなんて

言ったっけ。



そうだね。「縦波だね。」



では、今この台車におもりを乗せよう。1kgぐらいそれぞれのせようか。

そしたら、この波の伝わる速さはどうなるかな。



生徒「速くなるよ」



じゃあやってみるね。と動かす。あれれ遅いぞ!!



実はこれが今日のポイントなんだ。この波を伝えるこのゴムと力学台車、これ

を媒質と言うんだ。実は波というのはこの媒質によって速さが変わるんだよ。



発展:つまり、媒質が重くなるほど(密度が大きいほど)、波が伝わりにくい

んだ。



では、銅と鉄だったらどちらが速く伝わるかな。銅の方が密度が大きいから重

いんだ。だから、遅いんだよ。



では、空気を伝わる音だったら何が媒質だろう。そう空気だね。では空気がな

くなってしまったら音はどうなるだろう。媒質がなくなるから聞こえなくなる

はずだね。



では実際見てみよう。電子ブザーをならしながら瓶に入れ、エアーフレッシュ

で空気を抜いていく。



「ほらどんどん音が小さくなっていくだろ。この真空ポンプでは完全に真空に

出来ないから音は聞こえるけど、もし完全に真空にしたら音は伝わらないん

だ」



だから、よく、宇宙とかのバトルで音が出るなんて言うのはあり得ないんだ

よ。



最後に衝撃波の説明(ドップラー効果で音源が音速よりはやい場合を例示して

説明)



終わり


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22回 振動数と強さ

導入;テストで出なかったことがあったよね。そう音の三要素、

実はこれは次回に持ち越そうと思って出さなかったんだ。



 音の三要素には、3つあったけど、強さと高さと音色、今日は強さと高さを

考えてみよう。



発展:

 強さはデシベルであらわされるんだけど、この単位はデシとベルにわかれる

んだ。デシは10分の一のと言う意味があるんだ。だから、150dBという

のは言い換えると15Bと言うことになるね。



ここで、重要なこと、

「1ベルあがる毎に音の強さは10倍になる」



つまり1ベルから2ベルになるのには10倍、音とが強くなっているんだ。

(音の強さの例題:では40dBから80dBなら何倍・・・10000倍)



それでは、音の高さを考えてみよう。音の高さは振動数によって決まるんだけ

ど、音を今、200Hzと2000Hzの音を聞き比べてみて欲しい。



同じ出力で音を出すとどちらが強く聞こえるかな。



そう2000Hzだね。実は同じ大きさ(振幅)の時、振動数が大きくなると

音が強くなるんだ。



これは言い換えると、同じ出力では波長が短くなるほど音が強くなる。音は減

衰しなくなると言う性質があるんだ。



これは音に限らず波の性質といえるんだ。



では、次にこれを考えてみよう。



FMとAM放送、同じ地域をカバーするのにAM放送の方が出力が大きいんだ

けど、これはなぜかな。



実は、この放送に使われる波は電波という波なんだ。振動数と同じなんだけど

電波の場合、周波数という表現を使うんだけど、この周波数、AMとFMを比

べるとFMの方が遙かに大きいだろ。つまりその分、波が強くて減衰しにくい

んだ。だから小さな出力でもいいんだよ。



では微弱な電波でもクリアな音を伝えるにはどうしたらいいだろう。

そう、周波数(振動数)を大きくすればいいんだ。

携帯電話とかにはFMより大きい、GHzというマイクロ波が使われるんだ。



マイクロ波というと、身近な家庭製品にマイクロ波を出すものとして電子レン

ジがあるんだけど、この電子レンジの機能を見てみよう。



これはやってはいけないことなんだけど、ここにアルミフォイルを細かく刻ん

だものをビーカーに入れてあるものがあるんだ。



これを電子レンジに入れるとどうなるかな。



ぱちぱち火花が散る。



これは中で、マイクロ波がアルミニウムに反射されて火花が出ているんだ。



この、電子レンジ、サラダ油と水、どちらも20度のものを同時に入れるとど

ちらがより熱くなるかな。



生徒「油かな」



実際やってみよう。



30秒加熱する。



水は62度で油は36度まで上がる。どうやら、水の方が温度が上がるらし

い。



これはマイクロ波によって水分子が揺り動かされるから起こるんだ。



そう考えると人間は70%が水分で出来ているよね。



電子レンジのマイクロ波は2.45GHz、携帯電話もGHz、いくら微弱でも長

く使っていると携帯電話から出る電波もこの電子レンジに当たっているみたい

体の分子を揺り動かしたりするかもよ。だから携帯電話は使いすぎには注意し

ようね。



おわり


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23回 電波の発生

導入;さて、今日は電波がどうやって発生するか考えてみよう。



そこで、こんな装置を作ってみた。スタンド二本にそれぞれ、ワニ口クリップ

を固定し、その両端に両方削った鉛筆を挟む。ここに、スライダックとよばれ

ているもので電圧をかけてみよう。



はじめ、5Vから、オー煙が出てきたね。そして、鉛筆は芯だけになった。



芯はだんだん赤から黄色、そして、白っぽく輝きはじめてきたね。

そして、最後には消えてしまいました。



では、なぜ、このような変化が起こったのでしょう。



実はこれが電波の発生と関係があるんだ。



発展:はじめ赤く見えたというのはどういうことか。



じつは、電圧を加えることによって、鉛筆の中の原子が揺れ動くことが光る原

因なんだ。はじめ赤いのは、まだ揺れが小さいためなんだ。赤の振動数は小さ

いもんね。



そして、振動が大きくなると次第に他の色とかも発生するようになる。最後に

白色に見えるのは光の三原色の青色の光も発生したからなのさ。つまり、振動

数の大きい青の光も出ているってことさ。



光も波の一種でそれも電磁波という波だというのは前やったね。



そう。だからこの光の発生を解明することが電波の発生の糸口になるんだ。



さっき、原子が揺り動かされるから光ると言ったよね。実は電波というのは電

気を持った粒子が揺り動かされ、そこに「ひずみ」がおこることによって生じ

るんだよ。



電気と電波というのは密接な関係があるんだ。電気が発生するところには電波

も発生するんだよ。



その証拠にここにラジオとチャッカマンがある。このチャッカマンでかちかち

させると火花が散るね。そのときラジオにもかちかちと音が入るだろ。



さて、なんか難しい話だったのでここで息抜きでおもしろいものを見せよう。



これはアメリカから直輸入したものなんだけど、ミラージュというものなん

だ。



これは内側が鏡になっていて、のぞくと逆さまにものが見えるね。そういえ

ば、逆さまにものが見えると言えば、前にもなんかあったね。そうレンズが

あったね。この鏡、凹面鏡と言うんだけど、これが二つかぶさるようになって

いて真ん中に穴があいているんだけど、この凹面鏡の下に今、ブタを入れると

おもしろいものが見えるんだぞ。



そういって、ブタを入れふたをする。上から見るとブタが浮いて見えるだろ。



生徒に回してみさせる。



「うわあ、おもしろい。なんで?」といって、ブタをつかもうとするがつかめ

ない。





そう、これは、この凹面鏡がレンズのような働きをしているというのがポイン

トなんだ。実は、下に置いたブタの反射光が焦点を結んで、ブタを浮き上がら

せているんだ。



光には、こういう反射する性質があるんだよ。実は電波にも反射する性質があ

るんだ。(ここで、反射の法則を説明)



電波を使って遠いところと交信をすると言う実験がむかし行われました。



その一つにマルコーニの行った大西洋横断の実験があります。

実はこの実験、無理だと言われていたんだ。それは、距離があまりにも遠いと

言うことと、丸い地球ではそんなに直線で電波は届かないと言う考えからなん

だ。



ところが実際は成功した。それは、電波を、上空で反射する電離層というもの

があった殻なんだ。この電離層というのは空気の成分の窒素とかが太陽光に当

たって電離しているからそういわれるんだけどこれに反射するため遠くまで無

線で通信することが出来たんだ。

(おわり)



引き続いて、3時間目



今日はマルコーニがどうして電波を送れたかそれを考えてみよう。



まず、地球の大気は10kmまで大気圏と言われて大気の層があり、その上に

オゾン層と言われる層があって、その上に電離層があるんだ。



電離層は100kmからあって、そこには大気の分子が太陽の光によって電離

しているために電波を吸収したり跳ね返したりするんだ。

そして、それは低い方からD層、E層、F層と順に言われんだ。

D層は電離している物質が多いので地上から出した電波の振動数が小さかった

りすると吸収されてしまうそうなんだ。



マルコーニが行った電波は非常に振動数の大きい短波だったんだ。だから、D

層で吸収されずにE層まで届き反射することが出来たんだ。



みんなは夜になると、昼間は聞こえないのに夜になるとなぜAMは遠くの放送

が入るんだろうと思ったことはないかな。



実はこのD層がくせものなんだ。昼間は太陽の光がD層まで届くためにそこに

電離層を作ってしまうが、夜はD層が消滅してしまうため、AM放送の低い振

動数でも電離層によって吸収されることがない。だから、E層まで届き、反射

するためそのために聞こえるんだ。(ここでは中波の放送を俗称でAMと言っ

て説明しました)



振動数が高いと言えば、FMも高かったよね。ではなぜ、FMは反射してこな

いんだろうか。実は時によって反射される場合があるんだ。それは太陽の活動

が激しいときでまだその理由は解明されていないんだけど、太陽に黒点とか生

じるときEスポと呼ばれ、遠くのFM局が聞こえることがあるんだよ。



このあと、光の散乱の話で「空が青いわけ」「夕焼け」の話をして終わり


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